弾突バトル!フリックス・アレイ FICS編」カテゴリーアーカイブ

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第73話「迫り来る刃!デウスリベンジャーズの恐怖」

第73話「迫り来る刃!デウスリベンジャーズの恐怖」

 

 研究所。
 ダントツウィナーズは伊江羅博士を前にしてミーティングをしている。

「次の対戦チームが決まった」
「おっ、どこだどこだ!?」
「……デウスリベンジャーズた」
 伊江羅博士は少し間を置いて言った。
「デウスリベンジャーズ……」
 そのチーム名を聞いてあからさまに雰囲気が緊張感のあるものに変わった。
「あいつらか」
「謎の多いチーム……気を付けないとね」
「予選からこれまでの、奴らの対戦した試合の動画を入手した。少しでも参考になればいいが」

 伊江羅博士はモニターに動画を映し出す。
 南アメリカ予選、そしてFICSでのこれまでの試合。
 勝敗は別としてデウスリベンジャーズの試合は何かしらトラブルが発生している。
 しかし、デウスリベンジャーズ自体が何か不正をしたようには見えない。

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第72話「最先端テクノロジーの極地!アフターブースト!!」

第72話「最先端テクノロジーの極地!アフターブースト!!」

 

 銚子市犬吠埼。
 ダントツウィナーズVSTSインテリジェンスの二戦目は波乱の展開となった。
 荒れ狂う波と風の中で安定するインテリジェンスを前に早くもバンが撃沈。大ピンチに陥ってしまった。

『さぁ、いきなりバン君を失ったダントツウィナーズ!ここから挽回できるのか!?』

「バン!!」
「悪い!足元掬われちまった」
「けっ」
「あとは私たちに任せて!」

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第71話「荒波を越えろ!犬吠岬の決闘!!」

第71話「荒波を越えろ!犬吠岬の決闘!!」

 

 千葉県銚子市犬吠埼。
 今回の開催地はここだ!荒波に打ち付けられる岬の岩が大迫力である。

「うわぁすげっ!なんか映画とかで見たことある!」
「実際、映画のプロローグでよく使われる荒波はここが撮影地らしいよ」
「へぇ〜!で、会場はどこにあるんだよ?」
「あそこだ」

 伊江羅博士が指差す。
 そこには海の上に設立された浮島があった。

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第70話「疑惑の一戦!デウスリベンジャーズの謎」

第70話「疑惑の一戦!デウスリベンジャーズの謎」

 

 千葉県野田市清水公園。
 ここでは今日、デザートハンターズとデウスリベンジャーズの試合が行われていた。

「いけー!マルコー!!」
 観客席でダントツウィナーズも応援に来ていた。

『さぁ、デザートハンターズvsデウスリベンジャーズの試合も中盤戦!お互い一進一退の攻防!全く引かない互角の立ち合いだぁ!!』

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第69話「舞い上がれ!デザートハンターズ」

第69話「舞い上がれ!デザートハンターズ」

 

 千葉県富津市鋸山地獄覗き。
 ここに特設された会場でダントツウィナーズとデザートハンターズのバトルが行われようとしていた。

『さぁ、ついに始まったダントツウィナーズVSデザートハンターズ!
フィールドは鋸山の岩肌を模したオフロードタイプ!この凸凹は思いの外きついぞ!!』

「ぶっ飛べ!ビートヴィクター!!」
 ガッ!
 ビートヴィクターは凹凸にぶつかって上手く進めない。
「くそ、アッパー形状じゃまともに進めねぇ!」
「プロミネンスドリフトも、ここじゃ難しいよ」
「俺もだ。厄介なフィールド作りやがって!」

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第68話「遊べ!野生児達の雄叫び!!」

第68話「遊べ!野生児達の雄叫び!!」

 

 ユーロフリッカー騎士団との試合で完敗したダントツウィナーズはより一層練習に身が入っていた。

「いっけぇ!ビートヴィクター!!」
「プロミネンスウェイバー!!」
「ブチかませ!ダークネスディバウア!!」

 激しい衝突音が練習場の中で響き渡る。

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第67話「世界の壁!再戦 ユーロフリッカー騎士団!!」

第67話「世界の壁!再戦 ユーロフリッカー騎士団!!」

 

 千葉県香取市佐原。
 小江戸情緒の残る街並みをバン、ザキ、伊江羅の三人が歩いていた。

「いやぁ、それにしてもFICSはいいなぁ。試合に出るために千葉の世界中を旅出来るし!」
 千葉の世界中とは。
「ちっ、呑気な奴だ。おい、本当にこんな田舎に試合会場があるのか?」
 佐原は情緒溢れる観光地としての印象はあっても、競技ができる場所というイメージはない。
「問題ない。FICS用に運営が特設会場を用意している」
「ちゃんとしたスタジアムでやるのもいいけど、こう言うとこでやるのもいいよなぁ!……って、そういやリサのやつはどこ行ったんだ?」
 いつもなら一緒に行動しているはずのリサの姿が見えない。
「駅着いた時は一緒にいたのになぁ」
「それも問題ない。そろそろ着替え終わる頃だろう」
「着替え?」
 伊江羅の言葉にバンが首を傾げていると、後ろから聞き慣れた少女の声が聞こえてきた。

「ごめん、お待たせ」
 振り向くとそこには、赤を基調にした艶やかな着物を召しているリサの姿があった。
「着物だ……」
 いつもと違うリサの雰囲気にバンは面食らった。
「ど、どうかな……?」
「あぁ、いいんじゃないか。良く似合っている」
 伊江羅はさすが大人の対応としてリサの着物姿を褒める。
「あ、ありがとうございます」
「って、なんだよその格好!?いつの間に……!」
「佐原と言えば小江戸だ。小江戸といえば着物だろう。貸し出しサービスくらいはある」
 相場は8時間3500円くらいだ。
「いや、そうじゃなくて!そんな格好で試合すんのか!?」
「問題ない。これはフリックス国際連盟の監修した特注品。フリックスバトルにも対応できる構造になっている」
「うぇ!?フリックスの国際連盟って、そんなのまで作ってんのか……!」
「もちろんお前達二人の分もある。着てみるか?」
「はっ、冗談だろ」
「お、俺もいいや……着替えるの面倒だし」
 やはりと言うか、男子二人は拒否した。

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第66話「FICS本戦開幕!激闘のマリンスタジアム!!」

第66話「FICS本戦開幕!激闘のマリンスタジアム!!」

 

 アジア大陸予選から数週間後。
 いよいよ、FICS本戦リーグ開幕まであと数日に迫っていた。
 そんな日の放課後。

「いよいよだな、バン!」
「開催が近づくとなんかこっちまで緊張して来るよ!」
 バンは、オサムとマナブと談笑しながら帰路についていた。
「へへ、俺はどんどんワクワクして来てるぜ!あぁ〜、早く戦いてぇ!!」
「相変わらずだなお前は」
「でも頼もしいよ、僕らの代表として」
「代表か……へへっ、んじゃ、今日も練習行ってくるぜ!」
 ここ最近、バンは放課後すぐに研究所へ向かってダントツウィナーズの練習に励んでいる。
 友達付き合いは悪くなっているが、それに不満を唱える者はいない。
 今のバンは名実ともに日本中のフリッカーに応援されるべき立場の代表なのだ。

 研究所、特別練習室。
 既にリサとザキが練習に励んでいた。

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第65話「誘致成功!世界を超えて全千葉へ!!」

第65話「誘致成功!世界を超えて全千葉へ!!」

 

 FICSアジア大陸予選の激闘を戦い抜き、見事本戦リーグへの出場権を獲得したダントツウィナーズは、インドで出会ったライバル達との別れを惜しみつつ、帰国するために飛び立った。
 そして、長い空の旅を終えてようやく成田空港へとたどり着いた。

「いやぁ、やっぱ日本の、いや、千葉の空気は最高だぜ!!」
 空港の長い長い歩行者通路を歩きながら、バンは大きく伸びをした。
「そんなに違うかな……」
「全然違うじゃん!千葉は良い風が吹くんだぜ」
「……風が吹いたら京葉線が止まるでしょ」
「最近は止まらねぇよ!」
「どっちでもいいけど……」

「まっ、とにかくこれでしばらく落ち着けるな。帰ったら早速撮り溜めしたパケモン観なきゃ」
「悪いが、そうもいかない。これから皆には本部に直行してもらう」
 引率していた伊江羅博士が言うとバンはブー垂れた。
「へっ?えぇーー、俺もう疲れたよ〜」
「何かあるんですか?」
「あぁ、大会実行委員長である遠山段治郎から知らせがあるそうだ」
「そんなの後で良いよ。やっとパケモン観られると思ったのに」
「まぁそうボヤくな。内容は知らされていないが、何やら朗報だそうだ」
「もしかしたらまたユーロフリッカー騎士団みたいに私達に練習試合を申し込んできたチームがいるのかも」
 リサの推測を聞いて、さっきまで不満たらたらだったバンの目が輝く。
「おお、マジか!おっしゃぁ!帰国していきなり戦えるなんてラッキーだぜ!早く行こうぜ!!」
 俄然元気を取り戻したバンは通路を駆け出す。
「あ、ちょっと待って!走ると危ないよ!」
「まったく、単純な奴だ」
「まだ内容は分からないんだがな……」

続きを読む

弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第64話「柔と剛!極限のアジア予選決着!!」

第64話「柔と剛!極限のアジア予選決着!!」

 

 FICSアジア大陸予選。各国が激闘を繰り広げ、ついに決勝戦となった。
 これに勝った国が本戦リーグへと進むことが出来る。

『さぁ、FICSアジア大陸予選もいよいよクライマックスです!決勝戦を戦うのは、日本代表のダントツウィナーズVSインド代表のアルヤン・イシャーン!
この試合に勝ったチームが世界へと羽ばたく事になるぞ!』

 フィールドの横でダントツウィナーズとアルヤンイシャーンが整列して対峙する。

続きを読む