第97話「決戦へのカウントダウン!最高のバトルへ向けて!!」
フクベに決勝会場を乗っ取られそうになると言うアクシデントが起こりつつもどうにか解決したFICSフリッカー達。
決勝戦を明日に控えた夜、ダントツウィナーズは宿屋で最後のミーティングと調整をしていた。
「いよいよ、明日が決勝戦。泣いても笑ってもこれがラストだ」
「いよいよかぁ……!」
「さすがにちょっと緊張してくるね」
「へっ、どうって事ねぇぜ!どうせ優勝は俺達に決まってんだからさっ!」
「ユーロフリッカー騎士団は我々と同様にチバニアンで発掘した素材を使って機体を強化している。フリッカーの能力、機体性能、全てが五分だ」
「そうじゃなくっちゃ面白くねぇよ!」
「今更ジタバタしても始まらない。明日の決勝に向け、我々が出来る事は」
「おっ!なんか特別な特訓か!?
「機体のメンテと身体の休息を万全に行う事だ」
「おろっ!……なんだよそれ」
「ジタバタしてもしょうがないって言ってたろうが」
「フクベとの戦いの後だ。修復はしておいたが、思わぬトラブルが発生する可能性もある。準備は万端にしておけ」
「へ〜い」
「それから、これまでのFICSの全試合を記録した動画データを用意しておいた。これでも見ながらイメージトレーニングするといい」
そう言って、伊江羅はテレビに映像を映した。
「おっ!懐かしい!」
TSインテリジェンスとの第一戦目だ。
「AIを使って軌道修正するフリックスとか、ビックリしたよなぁ」
「うん。世界の広さを思い知ったよね。
メンテナンスを進めながら、流れる試合の感想を言い合う。
ユーロフリッカー騎士団との一戦目。
「強かったなぁ、あいつら」
「この頃はまだ私達のチームワークぎこちなかったね」
「今も出来てるとは言えねぇだろ」
「大分マシにはなってると思うけどな」
デザートハンターズとの一戦目。
「このチームは戦うと楽しいよね」
「ああ!何が飛び出してくるか分からねぇから、俺たちも想像してなかったパワーが出せるんだよな!」
と言った感じで、バン達はこれまでの戦いを振り返りながら、決勝戦への決意を更に高めるのだった……。
……。
………。
そして、翌日。
パンッ、パンッ!とイベントを知らせる昼玉が上がる。
『さぁ、全世界、いや全人類、いや、全千葉の皆!注目だぁ〜!!
本日ここ、佐倉城址公園ではFICS本戦リーグ決勝戦が行われる!!
思えば、長く激しい戦いの連続であったFICSもこれがラストバトル!!
激闘の舞台に立つフリッカーを応援し、存分に楽しんでいってくれ!!』
いよいよ、運命の戦いが始まる……!
つづく
CM