爆・爆ストーリー ZERO 第51話 J

Pocket

「もう決まっている」


セシル「クロウ・・・私は・・・!」
 何か、言わなければならない。

 そう思って口を開いたが、何を言うべきか分からなかった。
 躊躇していると、クロウは黙って歩き出した。
セシル「クロウ・・・!」
 あわてて追いかけようとするが・・・。
クロウ「来るな!」
 ぴしゃりと、そういわれた。
セシル「ぇ・・・。」
クロウ「・・・俺の進むべき道は、もう決まっている。俺は、強さへの道を選ぶ!そのために利用できるものは全て利用し、出来ないものは切り捨てる。それは昔も、今も、そしてこれからも変わらない。俺の中にある、唯一の真実だ。」
セシル「・・・・・。」
 そして、クロウはそのまま歩いていってしまった。
 セシルは、その背中を、ただ黙って見ている事しか出来ない。

クロウ「(そう、これが、本来あるべき姿だ。)」
 
 クロウは選んだ。今までどおり、強さへの道を。
 誰にも干渉されず、孤独に、ただ生きるためだけに強さを求める存在・・・。
 ただ、存在するためだけに生きている・・・・。


 生きると言う事は、磨耗すると言う事。
 生きると言う事は、共存すると言う事。
 生きると言う事は、喜びや悲しみを感じる事。
 それらを一切拒絶し、ただひたすら強さと言う存在意義だけを求める・・・・。
 それは、生きながらにして死を意味している。


 それでも、クロウは生きる道を選び続けるだろう。
 ビーバトルと言う永久のレクイエムを奏でながら・・・。






         TRUE END

 

 




爆・爆ストーリー ZERO 第51話 J」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 爆・爆ストーリー ZERO 第51話 I | ユージンの競技玩具ライフ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

JPEG,PNG,GIF形式の画像を投稿できます(投稿時はコメント入力必須)