「もう決まっている」
セシル「クロウ・・・私は・・・!」
何か、言わなければならない。
そう思って口を開いたが、何を言うべきか分からなかった。
躊躇していると、クロウは黙って歩き出した。
セシル「クロウ・・・!」
あわてて追いかけようとするが・・・。
クロウ「来るな!」
ぴしゃりと、そういわれた。
セシル「ぇ・・・。」
クロウ「・・・俺の進むべき道は、もう決まっている。俺は、強さへの道を選ぶ!そのために利用できるものは全て利用し、出来ないものは切り捨てる。それは昔も、今も、そしてこれからも変わらない。俺の中にある、唯一の真実だ。」
セシル「・・・・・。」
そして、クロウはそのまま歩いていってしまった。
セシルは、その背中を、ただ黙って見ている事しか出来ない。
クロウ「(そう、これが、本来あるべき姿だ。)」
クロウは選んだ。今までどおり、強さへの道を。
誰にも干渉されず、孤独に、ただ生きるためだけに強さを求める存在・・・。
ただ、存在するためだけに生きている・・・・。
生きると言う事は、磨耗すると言う事。
生きると言う事は、共存すると言う事。
生きると言う事は、喜びや悲しみを感じる事。
それらを一切拒絶し、ただひたすら強さと言う存在意義だけを求める・・・・。
それは、生きながらにして死を意味している。
それでも、クロウは生きる道を選び続けるだろう。
ビーバトルと言う永久のレクイエムを奏でながら・・・。
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