人造昆虫カブトボーグ 続編二次創作 第9話

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第9話「コータVS青の騎士」

 

司会「第一回戦第4試合!コータ選手vsヨウタ選手の戦いが始まりました!!」

コータ「いけー!ライデン!」
ヨウタ「ゆけっ!ブルーナイト!!」
 コータのカブトムシと、ヨウタのブルマイスターツヤクワガタがリング中央めがけて突進する。
 ガッ!
 中央でぶつかり、お互いに弾かれる。
コータ「っ!」
ヨウタ「むっ!」
司会「おおっと!お互いに投げで攻めたが、互角だったのか弾かれた!」

コータ「だったら、掴め!ライデン!」
 キュイイイイン!!
 今度は、角を相手に引っ掛けようとするライデン。
 ガッ!
 しかし、ブルマイスターについている剣に阻まれてしまう。
ヨウタ「ブルマイスター!!」
 ガッ!
 そして、剣によりライデンの角が弾かれる。
コータ「くそっ!」
 ギャッ!
 態勢を立て直し、今度は押し出そうと突進する。
ヨウタ「こちらもゆくぞ!」
 ブルマイスターもライデンと同じように突進する。
 ガッ!ガガガガガ!!
 再び中央でぶつかり、互いに押し合う。
 しかし、押し出す力も互角なのか、押し合ったまま動かない。
コータ「頑張れライデン!」
ヨウタ「ブルマイスター!!」

 互いに気合を入れるのだが、状況は変わらない。
 火花を散らしながら押し合う二台のカブトボーグ。
司会「これは、激しい戦いです!互いに一歩も引かない!パワー、つかみ、技・・・全てにおいて互角の勝負です!!」

 シュウウウ・・・・!
 しかし、ライデンとブルマイスターは同時にエネルギー切れとなってしまった。
司会「おおっと、ここまでも互角。同時に止まってしまいました。ここで試合は一旦仕切り直しです。」

コータ「ライデン!」
 止まったライデンを拾い、ステージから降りるコータ。
リュート「大丈夫か、コータ!」
コータ「ああ、でも相手はすっげぇ強い!ワクワクするぜ!」
リュート「確かに、相手は強い。少し手を加えないと勝てないな。」
コータ「手を加えるって?」
リュート「セッティングを変えるんだ。」
コータ「セッティング??」 
 今までやった事なかったので首をかしげる。
リュート「お前・・・カブトボーガーの癖にセッティングもやった事ないのか?」
コータ「あ、ああ。」
リュート「はぁ・・・基本的にカブトボーグは試合中のパーツ交換は不可能だ。可能なのはギア比の交換とタイヤの位置変更。」
コータ「??」
リュート「ようするに・・・タイヤを見てみろ。」
コータ「ああ。」
 タイヤを取り外してみてみる。
リュート「両側に穴があるだろ?」
コータ「ほんとだ。片側だけで十分なのに・・。ん、穴の位置が微妙に違う?」
リュート「そうだ。片方は中心に、もう片方は中心からズレた位置に穴があるだろ。これは全てのタイヤ共通だ。」
ダイチ「つまり、その取り付け穴を変えることでカブトボーグの性能を若干変えられるんだ。
コータ「へぇ、どう違うの?」
リュート「中心の穴に取り付ければ、カブトボーグの動きは安定する。つまり防御と押し出し重視だ。」
ダイチ「逆にズレた方へ取り付ければ、カブトボーグが不規則な動きをする。投げと掴み重視になるんだ。」
コータ「なるほど。今までは6つ全部のタイヤがズレた位置についてる・・・・。」
リュート「そのうちの三つを中心の穴につけてみろ。防御と攻撃のバランスがよくなるはずだ。」
コータ「うん!」
 素直に応じたコータはライデンのタイヤを付け替える。

司会「ブレイク終了!両者ともステージに上がってください。」
 ステージに上がるコータとヨウタ。
コータ「いくぞ!」
コータ&ヨウタ「メタルチャージ!!」
 チャージしてステージにカブトボーグを放る。

ヨウタ「ゆけ!ブルマイスター!」
 ブルマイスターがライデンの横腹を取り、そのまま力押ししようとする・・・・。
 が、ライデンはそれを耐えた。
ヨウタ「っ!」
コータ「さっきより多少防御重視にしたから耐えられたんだ!よーっし!」
 ギャアアアア!
 ライデンが加速してブルマイスターから離れる。
 そして旋回し、正面からブルマイスターへ接近。
 ガッ!
 投げ飛ばそうと、角をブルマイスターの懐へ入れる。
ヨウタ「振り切れ!ブルマイスター!」
 投げられる前に、ブルマイスターが逃げる。
司会「再開した試合も、先ほどと同様に全くの互角の勝負!互いに出方を伺っています!」

ヨウタ「ふ、やはりテコ入れが必要か。」
コータ「なにっ!?」
ヨウタ「見せてやろう・・・これが私の、シャイニングフォースだぁ!」
 カッ!
 ブルマイスターが輝き、猛スピードで走行しだした。
コータ「っ!」
 ガッ!バキィ!!
 高速のヒット&アウェイでライデンを追い詰めるブルマイスター。
コータ「こっちも、シャイニングフォースだ!」
 カッ!
 ライデンも輝きだす。
 シュンッ!
 そして、光速のバトルへと身を投じる。
司会「す、すごい戦いです。互いに光り輝き、目では追いつけないほどのスピードで戦っている!?一体、どんな事が起こっているのか、分かりません!」

ヨウタ「・・・・。」
コータ「いけっ!いけぇ!!」
 ガガガ!
 しばらく、光になって戦っていた二台だが、さすがに体力の限界が来てスピードが落ちてくる。

司会「そ、そろそろ姿が見えてきた・・・!一体、優勢なのはどちらなのか?」

ヨウタ「・・・この勝負、私の負けだな。」
コータ「え?」
 シュウウ・・・。
 二台の動きが遅くなる。
 そして、ブルマイスターの動きが先に止まった。対するライデンは若干動いている。
司会「き、決まりましたー!勝ったのはわずかの差で、ライデン!!」

ヨウタ「・・・さすがに、付け焼刃のシャイニングフォースでは本家本元のシャイニングフォースには及ばなかったか。」
コータ「付け焼刃のシャイニングフォース?それってどういう・・・。」
ヨウタ「この大会を勝ち抜いていけば分かる。私の仲間はこの大会にたくさんいる・・・彼らと戦えば、いずれは。」
コータ「・・・・。」

 試合が終わり、ステージに下りるコータ。
リュート「やったな、コータ!」
コータ「ああ・・・っ!」
 その時、コータの目に彩色が消えたかと思うと、フッと力が抜けたように倒れこんだ。
リュート「お、おい!」
 慌てて抱きとめるリュート。
ダイチ「だ、大丈夫か?!」
コータ「ん、あぁ・・・ちょっと、眩暈がして・・。」
リュート「眩暈?」
ダイチ「シャイニングフォースの使いすぎじゃないか?」
コータ「そ、そうかも・・・。」

司会「さぁ、次は第四試合!カガミ選手vsヨシト選手の戦いだ!」
 カガミとヨシトと呼ばれた男がステージに上がる。
コータ「カガミ・・・!」

ヨシト「ぐへっ、オレのシャイニングフォースの餌食にしてやる・・・!」
カガミ「できるかな?」

         つづく




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