ベイブレードにおける聖獣表現について語る

Pocket

物理系競技玩具アニメ作品において
機体の中に宿る幻獣等のキャラクターがエネルギーとなって具現化し、炎や雷を放出して攻撃したり
使用者とコミュニケーションをとって絆を深めたりする……

よくあるお約束な演出ですが
僕みたいな古参老害懐古厨からすると、邪道に見えたりする事もある表現だったりします

その理由はいくつかあるのですが第一に
『どっちが主役なのかブレる』と言う点があります
これはどう言う事かと言うと

本来は機体が戦う姿やプレイヤーが機体と一つになって使いこなしていく様子を魅力的に描くべきはずなのに
機体から出てきたよく分からんキャラクターがバトルで出しゃばったり、プレイヤーとコミュニケーションを取って仲良くなったり……と言う描写が強くなると

肝心の機体が、そのキャラクターを出すための装置に成り下がってしまいます
これでは、ポケモンで言うモンスターボールや特撮ヒーローの変身アイテムと同じです

 

・聖獣表現のはじまり

スーパーフィッシンググランダー武蔵最終話にて、武蔵のグランダーパワーによって巨大化したオルカイザーの聖獣が現れましたが
あくまで最終回のお祭り要素程度

また、スーパービーダマンはアニオリで各機体のモチーフになった幻獣がイメージとして出てきますが、あくまでイメージ程度
超速スピナーもアニオリでハイパードラゴン使用時にドラゴンのイメージが現れる事はありました

初期の作品はそう言った演出や設定は控えめで
それが顕著になったのはやはり爆転シュートベイブレード

ガッツリと『ベイブレードに聖獣が宿り、聖獣は意志を持ちベイブレードとは別個の存在』と言う設定が付与されました
これは元々ベイブレードがポケモンや遊戯王を参考に開発された経緯があり
初期のゲームはポケモンのように聖獣のビット集めもメインの目的でした

そしてこれがウケたと思ったのか思ってないのか
2002でその要素を加速させて大失敗

したにも関わらず
後年の作品も聖獣っほい要素を出そうとしては滑ってます(主観)

 

・物理ホビーアニメにおいて聖獣は不要なのか?

不要です(主観)
機体の物理的なバトルが主役なんだから、そこで魅力を出してください……としか言えないのですが

しかし、爆転シュートベイブレード無印に関してだけは
聖獣設定がプラスに働いている…と言うか聖獣が必要不可欠だったのです

何故なら
回転してるベイブレードはただの色違いの円錐でしかないからです
CGならまだ回転中でもある程度形や模様の違いが表現されるのですが、手描きだと色違いの円錐としてでしか表現されないので
聖獣が無いと絵面が非常にシンプルになってしまうのです
また、ドラグーンやドライガーなどベースカラーが近いもの同士のバトルはどっちがどっちか分からなくなります

偶然か意図的かは分かりませんが、聖獣設定は爆転無印唯一にして最大の欠点である作画問題をある程度補っていたんですね

 

・近年の表現

現在放映中のキャップ革命ボトルマンDXでは
各機体に星座モチーフが設定されており
アーマーを組み替える事で星座を元にした星獣アーマーという形態を作ることができるのですが

劇中でも、ボトルバトラーが自分の機体を取り出す際に星獣アーマーとモチーフになった星座のイメージが背景に現れて画面に彩りを加えてくれます
しかし、バトル中にそれらの演出が出しゃばる事はなく
あくまでバトルで活躍するのは機体のみとなっており

聖獣の派手な演出と、でもあくまで主役は機体のバトルと言うコンセプトを上手く両立させているなと思います

年月を重ねる毎にこう言った進化を感じられると楽しいですよね

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

JPEG,PNG,GIF形式の画像を投稿できます(投稿時はコメント入力必須)