一文字烈矢はナックルブレイカーを手にしてバトルレーサーから改心したのか?

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アニメ、爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAXの主人公『一文字烈矢』

彼の愛機はシャドウブレイカーZ-3と言うプラズマを発生させる機能を持ったマシンなのですが
それを使ってバトルレース(他のマシンを壊す)をすると言う、主人公でありながらダーク寄りなキャラクターでした

そんな彼には中盤で大きな転機があり
愛機のシャドウブレイカーが壊れ、ナックルブレイカーへ乗り換えるイベントが発生します
マシンの入れ替わりが正統な進化ではなく、全く別物、それも設定上は旧世代のマシンを使うと言うのは
レツゴどころかホビーアニメ全体で見てもかなり珍しいのではないでしょうか?

そして、ナックルブレイカーにはプラズマ発生装置はついておらず
一見するとバトルマシンには見えないため
世間ではよく
『烈矢はZ-3からナックルブレイカーに乗り換えることでバトルレーサーを卒業して真っ当なレーサーに改心した』
と解釈されることがままあります

しかし、これは大きな誤解です

実は、ナックルブレイカーを手にした後も烈矢はバトルレースそのものを否定していないのです

例を挙げると

第35話
ほぼ事故とは言え、量産ファントムブレードをナックルバリアでクラッシュさせまくる事に対して何の躊躇も戸惑いも見せておらず

第40話
ブロックしてきたひとしのビクトリーチャンプへ容赦なく攻撃しようとして豪樹に止められます

第43話
ブロックしてきたディオマースに対して
「退け!退かないと怪我をするぞ!」
と忠告したのに対してネロが
「バトルするなら仕掛けて良いんだよ」
なんて挑発してくるもんだから
「ふん、上等だ!」
と、遠慮なく攻撃しようとします

第49話では草薙兄弟に対して
「パワーアップなら俺のナックルブレイカーの方が遥かに上をいってる。これ以上くだらない御託を並べてると本気でぶっ壊すぞ貴様ら!!」
と威嚇

とまぁこんな感じで、必要に応じてバトルを仕掛ける姿勢を見せてます
そもそもナックルブレイカーにもZ-3に負けない立派なバトル機能が備わってんですよね
序盤と比べて変化したのは、その機能の使い方だけでしかないのです

そして、烈矢のバトルレースに対する考え方が変わり、スタイルが確立されたイベントはシャドウブレイカーを失うよりも前に発生しています

それが第26話「プラズマ封印」

この回にて、烈矢は自分の過去を恥じて
『無意味無差別に他者へ攻撃する』と言う戦い方を改め

「弱者へ害を成す者への制裁、そしてバトルレースを容認する者にのみバトルを仕掛ける」
と言うスタイルを確立します

その考え方は、Z-3を失おうが失うまいが全く変化はありません
つまり、烈矢は序盤と中盤で改心したのではなく『成長した』と言う解釈の方が正しいのです

そもそも、レツゴMAXはバトルレースそのものを悪と断じておらず
単純安直な善悪二元論なお話ではないのです

もしも仮に
烈矢がZ-3を失った時に豪樹から
「お前だって散々人のマシン壊しただろ?自業自得やん!」
なんて説教を受けながらナックルブレイカーを手にして
今までバトルレースした事を悔いて改心してたとしたら

それはZ-3が報われなさすぎるんですよ!!!

そんな事やっちゃったら第34話の名エピソードが成り立たなくなります
あそこで烈矢に
「決まってる。Z-3はいつだって最高だった」
と迷いなく言わせるためには
安直に改心なんかさせてはいけないのです

 

キャラを描く上で必要なのは改心ではなく成長なのです

 

 

 

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