超X書き殴りプロット(仮)

Pocket

超X プロット

第0話「神位継承!フリップゴッドへの道!!」

フリックス研究所でバンが新型機体のテストバトルをしている
その機体は『プリベイルヴィクター』
伊江羅博士がその昔、バンキッシュパンデミックの時に開発を進めていたが技術的な問題があり破棄していたのをリブートしたものだ
この日は丁度FICS決勝戦、馬場超次郎vs氷刃カイヤなどの好カードで盛り上がる
大会を制したのはヴィハーンだった
バンとヴィハーンのエキシビジョンマッチに勝利するバン
バンは後日に控えるフリップゴッド継承戦への弾みを付けた

ゴッド継承戦で、バンはゴッドと引き分けるが、ヴィクターは破損
負けを認めるバンだが、ゴッドは寄る年波に勝てず再戦は不可能だとしバンを勝者として認めようとする
納得しないバンへ『それならよりフリックス界を盛り上げたものをゴッドとする』と提案
この提案にバンだけじゃなく、剛志、イツキなどのレジェンドたちも名乗りを上げた

バン視点
第1話「その男、天崎翔也」
フリップゴッドを目指すために何をするべきか
コレまでと違ってただ強くなって勝てば良いわけではないと言うことに悩むバン
そんな時、SGFC決勝大会が始まる
この大会では、かつてバンが弟子として育てたハジメの弟子でありプロフリッカーに内定している闘将ナオトが『アマチュア最後の大会』として出場していた
バンはリサやハジメと観戦しながら、再び弟子をとって後世を育てる事について語り合うが
「結局、たった少数を育てチャンピオンにしたところで、フリップゴッドと呼べるレベルの貢献ではないのではないか」と悩む

そして決勝戦、ナオトの相手は天崎翔也と言う今大会初出場のフリッカーだった
翔也は初出場ながら圧倒的才能を見せてナオトと互角の勝負をするが、あと一歩の所で愛機『アペックス』が破損して敗北
実力ではなく「高性能な機体を手にできる環境にあるか否か」で勝敗が決する形になってしまった
それでも楽しげに笑う翔也を見てバンは気付く

『一見高性能で高度なギミックを使ってなくても、誰もが楽しく使いこなせて、どんな初心者でも使っていれば成長できて、そして成長すればどんな相手とも互角に戦い勝てるフリックス、それを世に広めれば良いんだ』

そう感じたバンはナオトとのエキシビジョンマッチを終えた後、翔也へコンタクトを取った

弟子ではなく、対等な協力者として現役のアマチュアフリッカーと関わっていくのだった

第2話「プリベイルを目指せ!」

翔也を自分の研究所へ招いたバンは早速アペックスをよりブラッシュアップした機体『エイペックス』へ進化させた

あとは、ここからどうするべきかだが……

方針は決まったが、具体的にどうするべきかの案が浮かばない
エイペックスは確かに優れた機体だが、スピンに特化しすぎていて、それだけを広めても意味がない

そんな時、剛志とレイジが複数人の子供達を連れて研究所に訪ねてきた
このゴッド継承戦争のために新たに開発した量産機の最終調整に付き合ってほしいとの事だった

ハンマーギガをより汎用性を高めた『グランドパンツァー』を扱う剛志へ翔也がエイペックスで挑む
結果としては翔也の勝利だが、調整は完璧
でも、そのグランドパンツァーを使ってどうするのか?販売するのか?と問うバンに対して
剛志達はモニターとして複数人の子供達にランダムに機体を託しどう成長するか見守ると言う
そして上手く行けば設計図の無料配布をしてより安価に提供出来るようにしたいと言うのだった
しかしそれはレイジの財力あってのものだ

バンにはそんな真似は出来ない
それに没個性の汎用機を無料配布で広めた所でそれは今までの量産機と変わらないのではないか

そこで翔也は言う「何も一つの機体にこだわらなくて良いんじゃないすか?」

第3話「頂点突破!ヴァーテックス誕生」

翔也の一言でエイペックスやグランドパンツァーをベースに全く違うフリックスを作る決意をするバン
エイペックスがスピンシューターを育てるなら、もう一つはストレートがいいと安直に考える
そして翔也は自分とは違うタイプのモニターを探す

バンは初心に帰るためにバーチャルで歴代ヴィクターを順に使いながら
全てのフリッカーを育てる機体を模索するが、上手くいかない
結局ヴィクターはバン専用に調整された機体であり、量産用に調整した所で扱いやすくなるだけで成長を促すとは言い難い

そんな時、フリップゴッドが訪ねてきて、ドライブヴィクターの元となったフリックス、プロトヴィクターを持ってきてくれた
フリップゴッドが初めて世に出したフリックスだ
バンはそこに込められたフリップゴッドの思いを感じ取り、ヴァーテックスを完成させた

第4話「伊江羅ザキを求める男」

エイペックスとヴァーテックスも完成し、あとは翔也と達斗の活躍とそのデータをもとに量産機を作るだけとなったバンの所へ、豊臣イツキが現れる
新開発した機体ブラッドスピナーを持ってきて、バンの作った機体とテストバトルを求めたのだが生憎達斗も翔也もいない
せめてをブラッドスピナー見せてもらおうとするバンだが、それは不公平だと拒否するイツキ

そんな時、1人のガタイのいい少年が研究所を訪ねてきた
少年の名は不動ガイ、彼は伊江羅ザキを追い求めているようだった
しかし、ザキの居場所はバンにも分からない

それなら仕方ないと去ろうとするガイへ、イツキは何故世代の違うザキの事を知ってるのか
何故バンではなくザキを追い求めているのかを聞いた
その問いに対してガイは、『ザキのバトルを昔の動画で一度見ただけだが、そこに強烈な何かを感じた』と答え、シェイドスピナーとよく似ているが、ストレートシュートに特化しているシェイドダッシャーを取り出した

それを見たイツキはガイへバトルを申し込む
兄弟機と言うわけでもないのに共鳴する二機、どちらとザキを崇拝するものが作ったフリックス故だった
そして結果はなんとガイの勝利
イツキは、ガイの中にザキの存在を感じ
自分の中で感じていた今のフリックス界に欠けたピースを埋めてくれる事を願い
ブラッドスピナーをシェイドダッシャーのようにガイのスタイルに合わせて調整した機体『ゼニス』を開発した

バン「でも、かなり扱うフリッカー選びそうな機体だけど、量産すんのか?」
イツキ「いえ、量産するかどうかは二の次です。それよりも、ザキ様のように圧倒的な力で魅了する存在。それこそが今のフリックス界を発展させる上で必要かと思いましてね」
機体を普及させるのではなく、フリッカーの存在感で他のフリッカーを焚き付けて成長させる
それがイツキのやり方だった

第5話「不穏な流れ」

巷で謎のガントレットを付けたフリッカーがバトルに乱入してフリックスを破壊しているという噂を聞いたバン
達斗達へ注意を促しつつも、バン自らも調査に向かう
そこでは、山羊座のフリッカー後藤エンキが子供達のフリックスを破壊しまくっていた
それを止めようとするバンへエンキは言う
「プロフェッサーFの名の下に、フリップゴッドの生み出した偽りの秩序を粛清する」

第6話「フリップゴッドを恨む者」

山羊座フリッカーを退けたバンだが、プロフェッサーFと言う名前が気にかかる
イニシャルがF、そしてフリップゴッドを恨み破壊活動をする存在といえば……

バン達はギリシャへ飛びサンペドロ教会のマエリア神父を訪ねた
あの、フクベが再び教会を逃げ出して悪巧みをしてるのではないかと

しかし、フクベはまるで気の抜けたような顔で車椅子に座り、教会の子ども達と戯れていた
当てが外れてしまった
バンは妙な胸騒ぎを感じて急いで日本へ戻るのだった

第7話「スペリオルシステムの開発者」

無事に新型ヴァーテックスとエイペックスが完成して一安心のバン達
しかし、それでも気になる事がある
セレスティアのアジトで達斗達を救出した時
プロフェッサーFの使っていた機体、あれは間違いなくスペリオルシステムを搭載していた
その事を疑問に思っていると伊江羅博士がスペリオルシステムの共同開発者『上総博士』の事を語った
上総、その名字に何となく聞き覚えがあるのだが
しかし話に聞く上総博士の年齢とプロフェッサーFの年齢が噛み合わない
これはどう言う事なのか?

第8話「発売!みんなに届け、600(シックスダブルオー)」

エイペックスとヴァーテックスの開発と活躍
そしてスーパーXの開発と活躍
さまざまなデータを経て、ついにヴァーテックスとエイペックスの量産型が完成した

バンは早速翔也と達斗を呼び出してテストをする事にした

第9話「フリップゴッドを賭けて!プリベイルヴィクターVSバスターファフニール!!」

バスターファフニールSの発売によって世間はすっかりセレスティアに傾いてしまった
しかし段田バンのカリスマ性も消えたわけではない

そこでプロフェッサーFこと上総封我は、フリップゴッド立ち合いのもとで
フリップゴッドに最も近い男である段田バンへ挑戦状を叩きつけた

そのバトルでバンは破損によってあと一歩のところで負けてしまう

第10話「段田バン、新たなる出発!」

プロフェッサーFに負け、フリップゴッドの称号まで敵の手に渡ってしまった

しかしバンは落ちこどころかどこか楽しげだった

そして買い物に出かける
向かった先は家電量販店だ
そこで買ったのはバスターファフニールSだった

バンはバスターファフニールSを加工し、新型ヴィクターを作り上げた

第11話「伊江羅ザキ、帰還」

バンの敗北により正式に上総封我がフリップゴッドに就任
世間はますますセレスティア派になってしまう
そんな時、伊江羅ザキが久しぶりに訪ねてきた
何やら面白いことが起こっていると察したらしい

バンは早速新型ヴィクターでザキとバトルする

第12話「聖戦の挑戦状!」

新ヴィクターも開発したし、ザキに喝も入れてもらったバンは一つの企画書を制作して上総封我へ持ち掛けた

それは自分を支持する陣営と封我の支持する陣営全てを巻きこんだ聖戦『フリップジハード』という大会の企画だった
ただの神位継承戦とは訳が違う規模の企画に対して
自分がゴッドになった事を誇示するための仕上げのイベントを考えていた封我は承諾

かくして、前人未到の合戦が開幕した!!

第13話「ヒーロー集結!やっぱり俺がダントツ一番!!」

フリップジハードは熾烈を極めた
大将であるバンは先陣を切って敵本部へ乗り込み、封我打倒を目指す

そんなバンの前に現れたのは神宮タツヤだった
タツヤは量子力学の技術を応用して異世界から龍剣弾介を召喚
弾介はバンと戦える事を喜ぶ

バトルはバンの勝利だが、このバトルでバンは新ヴィクターを完璧に使いこなせるようになった

なおも邪魔だてしようとするタツヤへは東堂ゲンジが相手をする事にしてバンを先に行かせる

新型のトリニティドラグナーでタツヤのデザイアリブラと対決
劣勢になったタツヤは量産した人造フリッカーを投入するが
それは乱入したダンガによって食い尽くされる

そして、最新部へ向かったバンは封我と対峙

激しいバトルの末にバンは勝利を決めた

「やっぱり俺がダントツ一番!!」

バンはお馴染みの決め台詞を高々と叫ぶのだった

本編

第1話「神田達斗、ダントツとの邂逅」

達斗と美寧の日常
学校で翔也がフリックス大会を開く事を宣言、達斗も誘われるが断る
店の手伝いに勤しむが、配達が一軒キャンセルになり暇になる
お駄賃として子供向けのおまけ商品のRPインフェリアスタッブを貰う
暇になった達斗を構う美寧だが、ウザくなった達斗は美寧が電話に出た隙をついて逃げるように家を出る
その先で翔也の開いた大会と遭遇、手に持ったインフェリアスタッブを見て強引に達斗を誘う
その大会で達斗は苦戦しながらも少しずつフリックスの基本を覚えていき勝ち進む
そして、『敵機の急所が光になって見える』と言う特殊能力を発揮して勝利

第2話「大予選!波乱のGFCウィンター!!」

翔也主催の大会に勝利した達斗
優勝特典として主催の翔也とのバトルが出来るが
もう時間も遅くなったのでお流れ
翔也は『今度開かれるGFCウィンター地区予選で決着つけよう』と誘う
あまり乗り気ではない返事をする達斗だが
家に帰り、美寧に『いつもより機嫌がいい』と言う事を指摘される
初めて感じた他者と競い合い勝利する感覚
無意識のうちにその快感に酔いしれた達斗は、翔也の誘いを受けてGFCウインター地区予選に出場
そこでは、『グランドパンツァー』を使う真面目そうな少年タダシとの出会いもあった
予選は上位2名までが決勝に上がれると言うものだったが
達斗は翔也との対決で敗北
結果、翔也が一位、タダシが二位となり、達斗は予選落ち
初めてだからしょうがない、負けるのは当たり前と悔しさを押し殺す達斗だが
家に帰って号泣、美寧に慰められるが
慰められる心地よさに違和感を覚えた達斗は美寧から離れ自室にこもってインフェリアスタッブのメンテナンスを始めた

第3話「グロウアップ!超Xへのスタートライン」

大会の翌日、達斗は両親に「これからあまり手伝えない」事を伝えた
謝る達斗だが、そんな達斗を両親は嬉しそうに見て『好きな事が出来たのなら精一杯やりなさい』と送り出してくれた

そして達斗は学校で翔也に「フリックスのいろはを教えてくれ」と頼み込む
それを聞いて嬉しそうに頷いた翔也は段田バンの運営している研究所へ案内してくれた
そこで達斗はヴァーテックスを手に入れる

第4話「謎の狙撃者」

ヴァーテックスを手に入れ調子は上々の達斗
しかしそんな時事件が起こる
フリックスで遊んでいる所へどこからか
機体や子供達を狙って輪ゴムを飛ばしてくるものがいる
大して怪我や破損するわけではないにせよ、気味が悪い
達斗と翔也は協力して犯人を探す

あちこち探し回ったがなかなか見つからない
達斗は配達によって得た顔の広さで情報網を広げる
「学校とは全然違うんだな」
「……うるさい。お客様相手なんだから当たり前だろ」
「良いと思うぜ、タツのそういうとこ!」
そしてようやく見つける
小さな子が壊れた機体を抱えて泣き崩れており、その横で犯人と思わしき少年がオロオロしていた
どうやら大ごとになる事を想定してなかったようだ
しかし、大した破損ではなかったようで翔也が機体を見てあげて修復は出来た
それでもこいつのしたことは許せない
犯人の名前は的場テル
直せるならいいじゃないかと開き直る的場へ、達斗はバトルを挑んだ
バトルは達斗の勝利
逃げ出すテルの前に仮面を付けた大人が立ち塞がった

「一部始終を見ていた。君のしたことは許されない。ここは私に預けてくれ」
そう言ってテルを連れてどこかへ行った
人気のない路地で男はテルへ語りかける
「会員番号13番。的場テルだったね」
「な、なぜ俺の名前を……!」
「君は、フリックスを憎んでいるのか?」
「別に、ただ気に入らねぇだけだ。こんなので勝っただの負けただのはしゃぎやがって」
「君の感情は正しい」
「え?」
「だが、やり方が間違っている。来なさい、私が正しいやり方を教えてあげよう」
「なに?」
「……君の望む彼女達も、その先にいる」
「まさかっ!」

第5話「強敵ライバルゼニス登場!頂点が見えない!?」

近くの公園でフリックス百人抜きをしているフリッカーがいると言う話を聞きつけた達斗と翔也は早速向かう
そこでは、不動ガイが数多くのフリックスの屍を作っていた
ガイは既に99連勝しており、残り1勝で目標達成だった
翔也が100人目の対戦相手に名乗り出るが、ガイは何故か達斗とヴァーテックスに何かを感じ、指名する
指名を受ける達斗
「突き抜けろ!ダントツの頂点へ!」いつもの決め台詞で、ゼニスの急所を狙おうとするも
「光の点が……ブレる!?」
光の点を見定めることが出来ず敗北する

「その程度か?ダントツは重い!軽く考えるな……!」
キツイ言葉を吐き、達斗は愕然とする
ガイは目標を達成できたので帰り支度をする
「天崎翔也、お前とは大舞台でやりたい」
「あぁ、楽しみにしてるぜ」
既にガイは達斗を見ていなかった

第6話「歌って踊って可愛くバトル!」

ゼニスへ敗北した事で凹む達斗
美寧の執拗な猫可愛がりも何も反応しない
そんな達斗を見兼ねた翔也は面白い場所に連れてくと言って、達斗をライブハウスへ連れていった
そこは大人気地下アイドル『保科メイ』の現場だった
アイドルのライブなんかに興味はない達斗だが、このアイドルは他のアイドルと違っていた

なんと、ステージの上でフリックスを取り出し
歌に合わせてまるで曲芸のようなシュートで観客を魅了し出したのだ
思わず見入ってしまう達斗
更に、メイはファンから1人を指名してステージ上でバトルをすると言うのが通例のファンサービスらしく達斗が選ばれた
薄型機体のトゥインクルコメットに翻弄されて苦戦する達斗
あと一歩で負けるところでメイはわざとシュートミスし、舐めプの魅せプをする
達斗はその隙をついてトゥインクルコメットをフリップアウトするが、吹っ飛ばされるトゥインクルコメットはまるで流星のようになり観客はさらに沸き立った
試合は達斗の勝ちだが、完全にメイに良いところを取られてしまう形になった

第7話「激突アピールバトル!エイペックスVSトゥインクルコメット!!」

メイのバトルに納得のいかない達斗、しかしメイの正しさは盛り上がる観客によって証明されている
そこへ今度は翔也がメイへバトルを申し込む
「次は俺と勝負してくれ。本当におもしれぇバトルってのを見せてやるよ」
メイはそれを受け入れアンコールという形でライブは延長
翔也とメイのバトルは、お互いに軌道型という事で魅せるようなシュートで競い合っていたが
自分ばかりが目立とうとするメイと違って、翔也は自分も相手もより面白くなるような立ち回りをして勝利した
「なっ、こっちの方がおもしれぇだろ?」
「こんなバトルがあったなんて……」
「バトルってのは1人じゃできないんだぜ!」

会場を出たあと、凹む達斗を宥めながら帰路に着く翔也
そんな2人の前に全身にメイのグッズを付けてサングラスをしたガタイのいい男がいた
「お前、もしかして……不動ガイか!?」
「ギクッ!ぐ、偶然だな。俺はたまたま通りがかっただけだが、フリッカー同士引かれ合うものらしい」
「いや、グッズジャラジャラ付けてるやつのセリフじゃねぇって」
「……ふん、彼女のライブはフリッカーとして学べるものが多いと聞いたから軽く観戦に来ていたのだが」
「だからグッズジャラジャラのセリフじゃねぇって」
「天崎翔也っ!」
「お、おう!」
「GFCスプリング、楽しみにしているぞ」
「あぁ!そうだな!!」
ガイは完全に達斗を無視し、翔也にだけ宣戦布告したのちにそそくさと去っていった。
「……」
あからさまに無視された事に達斗はもやもや
そんな時、後ろから呼びかけられる

「翔也様〜〜!!」
それはメイだった。
帽子とマスクで変装しているメイが翔也の腕にからみつく。
「ちょ!メイちゃん!?」
「えへへ、間に合ってよかったぁ!」
「ど、どうしてここに?」
「スタッフさんに無理言って早めに抜けさせてもらったんです!」
「いや、そうじゃなくて、なんで俺に抱きついてんの……」
「は、はわわ!ごめんなさい!メイったら翔也様に失礼な事を!!」
「いや、別に良いけど」
「え、えへへ。メイちゃん、さっきのバトルですっかり翔也様推しになってしまったのです!もうゾッコンです!」
「お、推し!?アイドルなのに!?」
「アイドルだからって誰かを推しちゃダメって法律は無いですから!」
「まぁ、そりゃそうだけど」
「翔也様と一緒にいれば、メイちゃんももっと素敵なパフォーマンスが出来る気がするのです!だから、翔也様さえ迷惑じゃなければメイちゃんとお友達になってもらえますか?」
「あ、あぁ!そりゃもちろんOKさ!」
「やったぁ!じゃあ早速連絡先交換しましょ!そうだ、メイちゃんお洒落なカフェ知ってるんです!良かったらそこで……」
 メイと翔也が盛り上がってる横で、達斗はそっと離れて歩いていく。
「あっ、タツ!」
「……僕、先帰るわ。じゃ、また学校で」

 トボトボと歩く達斗。
「ヴァーテックス、僕お前のフリッカーに相応しくないのかな」
 凹みながら歩く達斗へ翔也が追いかけてきた。
「おーいタツ!!」
「翔也、メイたんはいいのか?」
「あぁ、さすがにライブ終わったばかりのアイドルと喫茶店入るのはまずいだろ。それよりタツ、あんま気にすんなよ。初心者にしちゃお前だってよくやってんだからさ!」
「はは、そりゃどうも」
「そうだ!これから研究所行かないか?機体のメンテしてバトルすれば……」
「悪い、これから店の手伝いあるから」
下手な言い訳をして達斗は1人歩いていった
「こりゃ、思ったより重症だな……」

第8話「目覚めろヴァーテックス!その一点を突け!!」

朝、達斗は珍しく早起きして店の掃除をしていた。
さらに、朝ごはんまで用意し、誰よりも早く学校へ出発した
学校でも達斗は人が変わったようにやる気を出しクラスメイト達とトレーニングに勤しみ
放課後は誰よりも早く帰って自主トレに励んだ
そんな日々が数日続く

そして周りのみんながそのことについて指摘すると達斗はキョトンとして
「は?僕なんか変だったか?」と怪訝な顔をする
「自覚ないのか!?」
「自覚も何も、最近ちょっと目覚めが良くて時間あるから家の手伝いしたり、なんか身体が軽いから普段より動いてる気がしなくもないが、別にいつも通りだぞ」
「……ランナーズハイかよ」
達斗は悔しくてトレーニングしているわけでもなく、無理に明るくしてるわけでもなく
ただ無意識に沸き立つやる気を抑えられずにいただけだった

翔也はそんな達斗へ、フリックスバトル禁止令を出しクラスでも徹底させた
バトルしないのもバトルのうちだと

そして欲求不満のまま家に帰った達斗はついに限界が来て、美寧の胸の中で眠りこけてしまう

翌朝、すっかり回復した達斗を見て翔也は安心
放課後、研究所へ誘う
達斗には味方がいっぱいいるし、ヴァーテックスも謎の機体なんかじゃなく研究所で作ったもの
だから遠慮なく頼れば良い

しかしその研究所に何故か美寧もついてきた
「怪しい研究所なんかでまたたっくんに無理をさせるんじゃないかと心配になってきました」
「別に怪しくないんだが」
「無理したのはタツが自分からやった事だしなぁ」
「とにかく、大切な1人弟に何かあってはたまりません!監視させてもらいます」
「一人息子みたいな言い方すな」
「別に弟ってわけじゃないんだけどなぁ」

そしてトレーニング、機体がぶつかり合う音に顔を顰める美寧
「大丈夫ですか?」
「うぅ、私痛いのとか苦手なんです」
「痛いって言ってもぶつかってるの機体ですけど」
「わ、わかってますけど…」
 リサに促されて椅子に座る美寧
しかし、しばらくして美寧は倒れそうになる
達斗は素早くそれを察知して美寧を抱きかかえる。
「ごめんね、たっくん、お姉ちゃんの分まで頑張って…がくっ」
芝居がかった演技で気を失う美寧
その時、達斗は腕の中の美寧の重さが変化したように感じた

「力を入れてる時と抜いた時とじゃ、重心が変わるんだ。きっとフリックスも同じなんだ、いつも運んでる料理と違って重心は常に変化する……それを捉えるためには」
達斗は目線をヴァーテックスと合わせて機体上部にあるアイポイントを使ってしっかり狙いを定めてシュートした!
ついに達斗の必殺技が完成したのだ

第9話「準備完了!激戦のGFCスプリング開幕!!」

ついに開催されたGFCスプリング!
達斗、翔也、ガイ、タダシの四人が鎬を削る!

この大会では、ガイのゼニスを真似たようなフリックスを使う子達が多数人いた
100人抜きなどで圧倒的強さを誇示してきたガイに密かなファンが増えており真似るものが現れたのだ
それは、剛志とレイジが配ったグランドパンツァーよりも多く、そして強かった

大会を観戦しながらイツキがほくそえむ
「何も頒布だけが普及ではありません。圧倒的カリスマさえあれば、より広く強く影響を与える事ができるのですよ。かつてのザキ様のように」
一緒に観戦している剛志はぐぬぬ……となる

ちなみに、メイは翔也の応援のために参加しておらず、その時に美寧と仲良くなる
しかし、ステージはリタイア者続出の過酷なものだった!

第10話「貫け!フラッシングクエーサー!!」
ステージの過酷さに殆どのフリッカーが脱落
達斗も脱落しそうになるが、翔也に助けられる
翔也からもらったこの命を無駄にしないため、達斗はガイに必殺技で挑む!

見事に優勝した達斗に戦い嫌いだった美寧も感動するのだった

第11話「友情のフリックス合宿」

スプリング大会を経て親睦の深まった六人は翔也の提案で合宿をすることになった

第12話「愛ある限り!不動ガイ、漢の戦い!!」

メイへガチ恋している事を明かすガイ
しかしメイは翔也にゾッコン中
ガイは漢として、メイの幸せを願って翔也にメイを託すためにバトルを挑む
しかし翔也は『勝手に託すな!』と怒る
そしてメイも「翔也様に恋するなんて烏滸がましいです!」と推しと恋愛は別だと良い

メイ「メイちゃんの恋人はファンのみんななんですよ!ガイくんがメイちゃんのファンでいてくれるならガイくんもメイちゃんの恋人なのです!」
それを聞いてガイは大興奮し失神

「俺が、メイちゃんの、恋人……!!」
「いや、ただのファンって事だからな?」
「とどめ刺されたようなもんなんだが」

ともかく、六人はこの合宿で友情を深めるのだった

第13話「謎のガントレット!」

巷で謎のガントレットをしたフリッカーがバトルに乱入してきてボコすという事件が発生
翔也と達斗は調査に乗り出した
そこで牡牛座のフリッカー、牛見トウキとバトル

第14話「乱入!射手座フリッカーの逆襲」

牡牛座とのバトル中、更なる乱入者が現れた
それはかつて世間を騒がせた的場テルだ
テルもガントレットを装着していた……!

第15話「サインスターズ」

メイのライブに謎のガントレットを装着した蟹座と蠍座の女が乱入
彼女らはメイの元ユニットメンバーだった
1VS2で不利なメイを助けようとする達斗と翔也だが、その前にガイが凄い勢いで加勢した

バトル後、メイはサインスターズについて語る

第16話「全てのフリッカーが平等なパラダイス」

達斗と翔也とメイがセレスティアに招待される
そこでプロフェッサーFから謎のガントレット、『イクヲリティー』のことを教わり、セレスティアへ誘われるがその方針に反対する

すると、達斗と翔也を危険分子とし、セレスティアのフリッカーたちが一斉に襲いかかってきた!

第17話「絶対絶命!満身創痍の死闘」

多勢に無勢ながらもどうにか健闘する達斗と翔也だが、それでも限界は来る
そして遂にヴァーテックスとエイペックスはセレスティアフリッカー達の攻撃によって破損、動けなくなってしまった

そんな二機を、プロフェッサーFが直々にとどめを刺そうとフリックスを放つ
絶体絶命のところ、突如現れたバンがプリベイルヴィクターをシュートして迎撃する
プロフェッサーFのフリックスとバンのプリベイルヴィクターのパワーは互角で二体は同時に吹っ飛ぶ

バン「良い加減にしやがれ!!」
F「あなたは、段田バン……さすがは異端児の代表格。我が理想郷創世の邪魔立てをするとは」
バン「ふざけるなっ!子供泣かしといて何が理想郷だ!!そんなもの、俺がぶっ潰してやる!!」
F「ふん、スペリオルシステムを使っていながらその程度の思想とは嘆かわしい」
バン「なに?」
リサ「バン、ここは一旦引いた方がいい」
バン「そうだな。おい、達斗、翔也一旦逃げるぞ!」
リサ「ソルプロミネンスウェイバー!!」
リサはウェイバーを放ち施設内の火災報知器やスプリンクラーを発動させた。
こうしてバン達は命からがら脱出。

第18話「プロジェクト・スーパーX」

破損したヴァーテックスとエイペックスは後一歩のとこで再起不能になっていたが、ギリギリ元通り直せる破損だった
そこで、早速研究所で元通りにするが
テストバトルで、この二機は前の性能の半分も出せない所かまたすぐに破損してしまった
そんな馬鹿なと何度も何日も繰り返すが結果は同じ
達斗も翔也も、直せるはずの愛機がなかなか直せない事にショックを受け、日常生活にも支障をきたす
バンも徹夜で修繕に勤しむ日々に疲弊していた

リサ「バン、少し休んだら?」
バン「いや、俺なんかよりもあいつらの方が辛いんだ。俺が頑張らないと…!」
リサ「でも」
バン「俺、ドライブヴィクターが壊れた時、すげぇ悲しかったんだ。もう二度と、あんな想いしたくないって……なのに、俺の不注意であいつらに同じ思いをさせちまった!だから、絶対に、ヴァーテックスとエイペックスをあいつらの手に戻さなきゃダメなんだ!」

一方美寧は凹む達斗を慰める
「本当言うとね、少し前の私なら……このままフリックスが壊れたままならいいのにって思ってたかもしれない……私、戦いとか好きじゃないから、たっくんにも誰かと戦ってほしくなくて……でも、たっくんがフリックスを手に入れてどんどん前に進んで行く姿を見て、そんなたっくんも大好きになったんだ。
だから、諦めないで。きっとたっくんなら前に進めるから」
「前に、進む……」
その言葉を聞いて達斗は気付いた
何故ヴァーテックスを元通りにしようとしても上手くいかないのか

翌日、研究所でその事をバンに伝える
「もしかしたら僕、ヴァーテックスを元通り直したくないのかもしれない」
「何言ってんだよ、諦めるのか!?」
「……そうか。俺もそうなんだ……!元通りにしたエイペックスを拒んでたのは、俺たち自身だったんだ!」
「元通りじゃなく、前に進みたいんだ!」
2人の意図を察するバン
「そうか、そう言うことか!へへっ、最高だぜお前ら!そう言うことなら!」
バンはホワイトボードにでっかく文字を書き、ボードを叩いた。
「今から『プロジェクト・スーパーX』を立ち上げる!頂点を超えようぜ!!」

第19話「イクヲリティー発売決定!?セレスティアカップ開幕!!」

セレスティア主催でフリックス大会が開催される事になった
今度発売予定の『イクヲリティー』の販促を兼ねて
イクヲリティーを装着したセレスティアフリッカーとそうでない一般フリッカーを交えての大会だ
達斗と翔也は新フリックス、スプリントヴァーテックスとスピニングエイペックスのデビュ戦としてこの大会に挑んだ!

大会の形式はバトルロイヤルだが、実質セレスティアVS一般フリッカーのチーム戦のようなものだ

参加者は
的場テル、牛見トウキ、粟倉クレア、尾針サリア、後藤エンキ
神田達斗、天崎翔也、不動ガイ、保科メイ、タダシ

イクヲリティーを使うフリッカー達はイクヲリティーの機能によって強化した身体能力と最適化された行動で一般フリッカーを追い詰める

メイとタダシは撃沈
ガイはメイを撃沈された事による怒りと気合いでパワーアップ
イクヲリティーの身体強化は脅威的と思われたが、なんとガイは気合いでそれを打ち破り牛見トウキを撃沈
脳筋の牛見トウキはイクヲリティーの機能を活かしきれなかったのだ
しかし、トウキを撃沈したばかりのガイへサリアとクレアが一斉攻撃を仕掛けてガイを撃沈した。

第20話「スケープゴート 山羊座の覚悟」

バトルは中盤戦
一般フリッカーは残り達斗と翔也だけとなりセレスティアが圧倒的に優勢だ
ここで、翔也はあることに気付く
イクヲリティーは活躍の場を平等にしないといけない制約上どうしても非効率な行動をとってしまう場面が出てくるので、その隙をつけばまだ戦えると

バトルは一進一退の互角の勝負

セレスティア達は相変わらず圧倒的な強さを見せつつも平等に得点を分け与えている

山羊座の後藤エンキは後方でサポートしながらセレスティア全体の指揮をとっていた
しかし、それゆえにセレスティア内では得点が低くイクヲリティーがエンキが活躍するような指示を出す
しかしその時、粟倉クレアがピンチに陥る
エンキはイクヲリティーの指示を無視してクレアを庇って撃沈

そのせいでセレスティアメンバー達の得点が変動
そしてエンキを撃沈させた達斗に大量得点が入り、クレアと達斗が同率一位になる

制限時間残り僅か、クレアが達斗を撃沈させようとするが翔也がこれを迎撃

制限時間終了

結果は達斗が一位、クレアが二位
翔也が三位となった

達斗と翔也は見事、スーパーXのデビュー戦でセレスティアに勝利できた

しかしこのバトルによってイクヲリティーの魅力が全国に伝わってしまい需要が増えてしまった

バトル後、セレスティアアジトにて
プロフェッサーFはイクヲリティーの評判が上がった事を報告し、メンバー達を労った

しかし同時に、粛清し再教育を施すべきメンバーがいる事も告げる
それは、イクヲリティーを使いこなせなかったトウキ
そして、イクヲリティーの平等の和を乱したエンキだ

「なぜですの!?エンキはワタクシを守ってくださったですのよ!粛清されるのは本来ワタクシでなくって!?」
「エンキ、お前はセレスティアの平等精神に反した。その思想を正さぬ限り、セレスティアの癌となる」
「ワタシはセレスティアの思想に乗っ取り、平等にサインスターズを愛しているのです!それこそ、サインスターズのためなら、この身を犠牲にしてでもセレスティアを発展させる所存であります!」
「それがダメなのだ。セレスティアの思想は完璧な平等。その平等の中にはお前も入っていなければならない。自己判断による自己犠牲は平等からは程遠い精神だ」

奥からやってきたスタッフへ連れられていく二人。
「そんな、これまで尽くしてきたのに、それが間違いだったなんて……」
がっくり項垂れるエンキへ奥から一人の少女がやってきた。獅子座フリッカーの宍戸レイナだ。

「これまでご苦労だったね、エンキ」
「申し訳ありません。元ファンクラブ会長として、力及ばずで……」
「あんたはよくやったよ。安心しな、ここからはあたいがメンバーの指揮を取る」
「よろしく、お願いします……」

第21話「不動ガイ、孤独の戦い!!」

前回、牡牛座を倒したもののメイがやられた事に我を忘れてゼニスに無茶な戦いをさせて破損させてしまったことを反省したガイは
ゼニスを治す時にマッシブゼニスへパワーアップさせ
今一度己の精神を鍛え直すために一人山奥で修行していた
自分が目指していたのは伊江羅ザキのはず
馴れ合いを嫌い、俗世を捨て欲望の全てを己が強くなる事に捧げてきた男、それがザキだ
だと言うのに、最近の自分はアイドルに心奪われ、色恋に惑い、友達との関わりに心をゆるすようになってしまった
このままではいけない

一人特訓をしていると獣に襲われた
身構えるガイだがそれは獣ではなく人間だった

「お前のダントツを喰わせろ」

それは昔GFCで優勝したことのあるフリッカー、ダンガだった

ダンガvsガイ
バトルの効率など考えず、欲望のままバトルを貪り食おうとするダンガへ辟易するガイ

「なんだこのいい加減なバトルは……!貴様、勝つ気はあるのか!?」
「美味いバトルを好きに喰う。それが俺のバトルだ」
「ふざけたことを……ダントツは重い!軽く考えるな!」
「重かろうが軽かろうが、美味けりゃいいんだよ」
「っ!」
「お前こそ、そんなバトルは美味いのか?」
「なに……!」
「作法に拘ったところで、メシの旨さもバトルの旨さも変わらん!好きな時に好きに喰らう!我慢したところで、腹は満たされん!!」
「好きに、喰らう……!」
ガイは気づいた。伊江羅ザキの本質とは強さのために犠牲をものともしないようなストイックさではない。
己が求めるものを貪欲までに追い求める傲慢さだ。
それがザキにとって強さのみだったと言うだけに過ぎない。
ならば、ザキを目指すのならば、見るべきはザキが求めていた強さでは無い
その先を見据えなければ
ザキへ共感した事も、メイへ恋心を抱いた事も、達斗や翔也と仲良くなる事も全て矛盾せずに欲する事こそがザキへの道なのだ

「あいつらとのバトルが俺を伊江羅ザキへ近付く強さに繋がり、その強さでメイたんも……ぬおおおお!!!!」

気づきを得て吹っ切れたガイはダンガと引き分ける

「美味かったぞ、お前とのバトル」
そう言ってダンガは去っていった

第22話「遠山フリッカーズスクール 良い子のフリックス教室開催」

ある日
遠山フリッカーズスクールにて、初心者向けのフリックス教室が開かれる事になり、達斗と翔也が特別講師として選ばれた
美寧も心配になってこっそり一般参加する
さまざまな初心者フリッカーと合流する中、一人の気弱そうな少女が他の参加者にボロ負けし凹んでいた
それを観た美寧は達斗に彼女を気にかけるように言う
彼女の名前は二俣シオン、弟がフリッカーらしく機体を作ってもらったものの
自分はフリックスが下手くそでいつも弟に迷惑をかけているからこの教室に参加したのだと言う

達斗は手取り足取りシオンにフリックスを教える
美寧は嫉妬するが、自分が言い出した手前文句は言えない

シオンは参考にと達斗のフリックスを見せてもらうように頼み、達斗も快く了承

そして、昼休憩の時間でランチタイム
教室で食べるもの、外で食べるものと様々だ
翔也は達斗に「せっかく仲良くなった女の子と食べないのか?」と揶揄うが
達斗「そんなんじゃない」と少し照れながらあしらう
美寧が一瞬すごい顔で睨みつけたので翔也は黙る
シオンは外食に行ったようで教室にはいない

その時、シオンとよく似た雰囲気の少年が現れて達斗へバトルを申し込んできた
その手にはガントレットを着けている

その少年は何故かスプリントヴァーテックスの特性を知り尽くしており、達斗は苦戦するがどうにか勝利
少年は逃げだしたので達斗らは追いかけた
しかし、少年は見失ってしまい、達斗達の前には何者かに襲われて怯えているシオンの姿があった

「ごめんなさい、双子の弟が皆さんに迷惑をかけたみたいで……あの子、少し前になんとか言う組織に入ってから人が変わったみたいに乱暴になってしまって……わたしの言うことを聞いてくれなくなったんです」

第23話「敵か味方か!?双子座フリッカーの謎!!」

クラスメイト達と公園でフリックスをしている達斗と翔也の前にシオンが現れた
この前のフリックス教室から、達斗にもっとフリックスを教えてもらいたいと言うのだ
姉として自分が強くなれば、乱暴になった弟も止められるかも知れないと
慕ってくるシオンにちょっと照れながらも、平静を装って承諾する達斗
揶揄う翔也、凄い顔になる美寧

達斗が美寧に詰め寄られている時、シオンは翔也へ話しかけてエイペックスを見せてもらう
その時、美寧から逃げた達斗とシオンがぶつかり、シオンの腕に少し傷が出来る
大した事のない怪我だが、一応美寧は絆創膏を貼ってあげた

その帰り道、みんなと別れた翔也の前にあの双子座フリッカーが立ちはだかった
前にヴァーテックスの特性が見抜かれてしまったのと同じように、今度はエイペックスの特性も把握した上でバトルを優位に進める

そんな中、翔也はその双子座フリッカーの腕にシオンと同じ位置に絆創膏が貼ってあるのを見つけてしまった

第24話「二つの意思 新たなる旅立ち!」

次の日、シオンが達斗達のクラスに転向して来た
歓迎する達斗に対して翔也は警戒

そして翔也は皆にシオンから離れるように言う
シオンこそがあの双子座フリッカーだと
戸惑う達斗は翔也と対立

バトルをする達斗と翔也
白熱するバトルで疲弊する時、シオンは突如頭を抱えて唸り、そして人が変わったように目つきが鋭くなりフリックスをシュートしてエイペックスとヴァーテックスへ不意打ちを仕掛けた

翔也の言うことは正しかったのだ
シオンは、双子の姉弟の人格を持つ多重人格者
姉が油断させて機体を触らせてもらい、弟がその時の感触を参考に敵機の弱点を突く

弱点が露呈してしまった二人はシオン弟に苦戦するが
その時、シオン姉の人格が現れてもう一機のフリックスをシュートして弟のフリックスを攻撃

姉は本当に純粋に達斗らと仲良くなりたかっただけで
セレスティアに入った弟の行動に胸を痛めていたのだ

一人二役で姉弟喧嘩を始めるシオン

その中で弟は、アイドル時代いつも自信がなくて自分の人格に任せきりだった姉のためにセレスティアの思想に賛成したのだと言う
姉はその想いへ感謝しつつ、そんな事は必要ないと達斗らとの交流で得た力で弟を撃破

弟はイクヲリティーを外して破壊
セレスティアから離反する事を宣言した

第25話「真夏のオンディーヌ」

梅雨が明けたある日、メイのライブがとある遊園地のプールで行われる事になり
招待される達斗ら
友達になったシオンも一緒だ

何故か男子更衣室に入るシオン
「一応生物学上は男だからさ、僕」
「でも、着るのは女物なんだ」
「体格は女だしね。それに姉さんが嫌がるから」
との事

プールでは
メイは久しぶりに会うシオンが達斗らと仲良くなっている事に驚いたり
ガイもメイに対して不自然な態度が改められており、そしてマッシブゼニスを達斗らに見せて
プールに設置されたフィールドでバトルを始める

せっかくのプールなのに相変わらずなメンバー

その時、水の中から人魚……いや、外国人の少女が現れた
魚座のフリッカーだ
奥から気だるそうに水瓶座のフリッカーも現れる

メイのライブの邪魔しに来たのかと身構えるが
彼女たちの目的は裏切り者のシオンの粛清だった

仲間になったシオンに手出しはさせない
達斗、翔也、ガイの三人が立ちはだかってシオンを守った

「って、こんな所でバトルしたらメイちゃんのライブめちゃくちゃですよぉ!」
達斗がシオンの助っ人
翔也とガイはメイのライブに影響しないようにバトルの余波を防ぐ役割分担をして迎撃した

第26話「百獣の統率者 宍戸レイナ」

達斗らの正式な仲間になり友情を深めた二俣シオン
元アイドル、そして中世的な美少年という事で翔也に次いで女子にモテる

そんなある日の放課後、公園でいつものように遊んでいると
セレスティアからの刺客、獅子座の宍戸レイナが現れた
組織を裏切ったシオンを粛清するつもりだ
レイナは元サインスターズのリーダーで、セレスティア内でも実行部隊長を務めている

レイナは相当強くシオンはピンチに陥る
達斗と翔也も助けに入ろうとするが、的場テルの狙撃に妨害される

そして、シオンの機体は破壊されてしまった

第27話「アイヤー!中華娘と二代目小竜隊」

久しぶりのお店の定休日
神田家は、千葉県幕張にある超有名な中華料理店『相葉楼』へ食事に赴いた。
父曰く「中国人の知恵はすごい。イタリアンを極めるためにも中華料理から学ぶところは大きい」のだそうで

店に着いたら、なんとメイがチャイナドレスで接客しており、店内には翔也の家族もいた

メイは店のイベントで一日店長を務めているのだった
そして美寧を見て
「中華料理店で何私服できてるんですか!ドレスコード違反ですよ!」
と言って無理やりチャイナドレスを着せる
「えぇ!?だって、他のお客さんも私服なのに……」
「このドレスコードは美寧さん限定なのです!可愛い女の子はTPOに合った可愛い衣装を身につけるのは義務なのです!」
「あらあら、じゃあ私も着ちゃおうかしら」
年甲斐もなく達斗の母もノリノリ。
「もちろん!お姉様もどうぞどうぞ!」

「うぅ、恥ずかしい……ちょっとスリットが……」
「恨むなら可愛い自分を恨んでください!」
「あれ?あそこにもチャイナドレスを着た子がいるぞ」
見ると、チャイナドレスを着た少女が店の神棚に向かってフリックスを持ちながら拝んでいる

「なんだあれ?」
「あの人は私服がチャイナドレスみたいですねぇ……」
「何を拝んでんだろ?」
「あれはミニ関帝廟ですよ。三国志の武将であり中国の神、関羽を祀ってるのです」
「それとフリックスとどんな関係が?」

「そんな事より!食前にバトルしませんか?特設ステージで食べながらバトルができるんですよ、この店!」
「え、いや、でも……」
「おもしれぇじゃん。料理来るまで待ってるのも退屈だし、やろうぜ!おーい、そこの子もどう〜?」
翔也がチャイナ娘を呼ぶとチャイナ娘は喜んでこちらへやってきた

翔也VSチャイナ娘
バトルステージは中華テーブルを模した回転式
華麗なバトルで翔也の勝ち

「おぉ!強いアル!こんなに強い日本人のフリッカー……しかも関帝廟のある中華料理店に来てるってことは……もしかして、貴方達小竜隊アルか!?」

なんでも、その子は元小竜隊の関ナガトに憧れてフリックスを初めて、関ナガトが昔所属していた小竜隊に入るために日本にやってきたそうだ
愛機はマイティオーガのレプリカ

翔也は自分が小竜隊では無い事を告げつつも、小竜隊の拠点は知ってるので案内する事を約束した

翌日、小竜隊では揉め事があったようで事情を聞くと
チームの一員が離反したのだ

意気消沈するメンバーへ、だったら空いた穴を私が埋めるとチャイナ娘が立候補した

そして、達斗らと親善試合のチーム戦を申し込んだ!

第28話「GFCサマー開催!フリックスの熱い夏」

サマー大会はルールが変わり、イクヲリティーの使用が許可される事になった

セレスティアだけでなく一般フリッカーもイクヲリティーを使うものがちょくちょく現れるようになり達斗らはショックを受ける

しかも、セレスティアは真のリーダーであるレイナが統率を取る事で更に団結してイニシアチブを取っていた

その最中、クレアとサリアはコンビでお互い平等に活躍出来るように行動していたのだが
サリアはイクヲリティーの命令を無視してクレアへ攻撃
「どういう事ですの!?今は私が得点する番ですのよ!!」
「ふふ、相変わらず甘いわねぇ。まぁ、好都合だけれど」
「何を言って……」
「私は最初から、それこそサインスターズにいる頃から平等なんてものに興味はないの。だってそうでしょう?アイドルもフリックスも戦いなんだから、戦いに平等なんてあり得ないわ!」
クレアを襲うサリア。
「最初からワタクシ達を騙してたんですのね!?」
「えぇ。平等に甘えて腑抜けたところを出し抜くつもりだったのよ!イクヲリティーが公認されて皆が腑抜ける今がチャンス!」
「そんな違反行為、イクヲリティーが許すはずありませんわよ!?」
クレアの言う通り、イクヲリティーに反する行動をとった代償でサリアの体に電撃が走る
「無駄よ」
サリアは注射器を取り出してイクヲリティーにブッ刺した
「私が蠍座のフリッカーだって忘れてた?イクヲリティーを狂わせる毒くらい持ってるに決まってるじゃない」
こうしてクレアを再起不能なまでに撃破するサリア

レイナへ牙を剥こうとするのだが
イクヲリティーは暴走してサリアは自滅してしまった

第29話「傷だらけの希望」

サリアの暴走により、クレアとサリアが撃沈

セレスティアメンバーの情けない行動を憂いたレイナはついに本気を出す

超自律兵器を起動させてセレスティア以外のフリッカー達へ継続範囲攻撃をしかけた
どうにか超自律兵器を止めようとする達斗だが、牡羊座フリッカーの防御の前に阻まれてしまう
しかも、魚座や水瓶座の奇襲によって次々とフリッカー達が撃破され、レイナ達セレスティアに得点が入っていく

このままでは、セレスティアに完全敗北だ
しかし達斗、翔也、ガイは協力して牡羊、魚、水瓶の三体を振り切り、レイナの超自律兵器を止めた

そして、撃沈される前にタイムアップ
一位と二位はレイナと牡羊座に取られたが
三位は達斗が食い込んだ
どうにか一矢を報いたのだった

第30話「海だ!バトルだ!無人島でフリックスサバイバル!!」

サマー大会でボロ負けした事を悔やむ達斗だが
良きニュースもある
シオンの機体が無事に治ったのだ

それを記念し、皆で海水浴に行く事になった

そこで水上フリックスバトルに興じる集団と交流する

その時、大津波に襲われてしまい
達斗、翔也、美寧、メイ、知り合った少年は無人島まで流されてしまった

フリックスを使ってどうにかサバイバルをする五人

暫くして、ガイが根性で島まで泳いできてくれた

第31話「電脳バトル!フリップトラベラーズ
!!」

フリックスアレイを題材にしたゲーム、フリップトラベラーズ
そのRTA記録保持者のジョン・レフターが、新作のフリトラを開発したとの事でそのイベントに達斗と翔也は遊びに行った

それはVR機器を使ってフリトラのキャラ達と戦えるゲームだった

第32話「恐怖の七不思議!呪われたフリックスバトル」

達斗らの通う学校には七不思議があった
7つの不思議を知ってしまうと呪われたフリックスと戦う事になると言う恐怖の怪談だ

翔也は面白がって学校七不思議バトルを開催した!

第33話「美寧の想い」

夏祭りがある日
いつもと違ってお淑やかな美寧は達斗へデートを申し込んだ
ここ暫くずっとフリックスばかりで二人で遊ぶことが少なくなったからだ
達斗は承諾する

ショッピングしたり、映画を見たり、水族館に行ったり
のんびりと二人で楽しむが

ヴァーテックスの量産機が発売された事で有名になった達斗は子供達に囲まれてしまい
最新の量産機限定大会のゲストにされてしまい、時間を取られてしまった

謝る達斗だが、美寧はそんな達斗も好意を感じるのだった

「あの子達の笑顔は、たっくんが作ったんだよね」
「そう、なのかな」
「私も、たっくんのおかげで笑えるようになったんだよ」
「美寧姉……」

それからプラネタリウムへ行く二人
星々の光についての解説を聞きながら、達斗はヴァーテックス強化のアイディアをひらめく

でも、また美寧とのデートを疎かにしてはいけないと我慢する達斗だが
プラネタリウムで美寧の買った『星型の光を照射するライト』を見て達斗は隠しきれないほどアイディアで溢れてしまう
美寧はそれを察して達斗を研究所へ誘った

そして達斗と美寧は共同作業で新しいパーツを設計&試作

「うーん、こんなもんかな?」
「もうちょっと見た目も考えようよ」
「あっ、美寧姉センスあるなぁ」
「ふふん♪」

完成まではしばらくかかりそうだが、オータム大会までには間に合わせると晩は約束してくれた

第34話「キャンプで遭遇!思いがけぬ再会」

神田家でキャンプにやってきた
このキャンプ場はかつての強豪、鷺沢操が経営しており
フリッカー達の間でも有名だったのだ
いろんなフリッカー達と交流する中で
キャンプ場の隣に、セレスティアの訓練場が併設されている事に気付いた

思いがけぬバトルに苦戦する達斗だが、たまたま修行に来ていたガイに助けられる

その時、プロフェッサーFは美寧の姿を認識した

第35話「美寧姉、兄との再会」

夕飯の買い物をしている美寧の前に現れる怪しげな黒服
無視しようとする美寧へ『君の兄が会いたがっている』と告げた
美寧が連れてこられたのはセレスティアアジト
プロフェッサーFが美寧の前に現れ、仮面を外す
その顔は、美寧の兄、上総封我だった

その夜
夕飯に出たっきり帰ってこない美寧を疑問に思う達斗
仕方ないので簡単なものを作って食べていると両親が血相を変えて帰ってきた

なんと、美寧の兄が店に来て美寧を引き取ると言ってきたらしい
所詮戸籍上は他人の両親には反対する権利はなく承諾するしかなかった

美寧がいなくなった事で気が抜けたようになる達斗

そんな達斗を見兼ねて翔也は
「そんなに気になるなら会いに行けばいい。その、兄とやらに何か引き取りのための書面とか貰ってないのか?」
その言葉を聞き、達斗は両親に書面を見せてもらう
そこにはしっかりと住所が書かれていた
しかしその住所は……

「セレスティアの本拠地じゃないか……!」

第36話「明かされる真実!悪夢の姉弟対決!」

美寧を求めてセレスティア本拠地へ向かった達斗と翔也
当然、侵入者を黙って見てるはずもなく襲いくるセレスティアフリッカー
それに対して、翔也が対応し達斗を前に行かせる
そのバトルの中で宍戸レイナが翔也の心の内を見透かす

達斗は美寧と再会
美寧はサイバー的なバトルスーツを身に付けて悲しげな表情を達斗に向けて攻撃を仕掛ける
「ごめんね、たっくん」
訳がわからず混乱していると、素顔を晒したプロフェッサーFが上総家の真実を語った

美寧の父親はかつて伊江羅博士と共同でスペリオルシステムを開発していた上総博士だった
伊江羅がスペリオルの開発を諦めて疎遠となった後も上総はスポンサーを味方につけながら研究を続け、ついに開発に成功
スポンサーの子供達に提供するが、その子達は使いこなすことが出来ずに惨敗
スポンサーを怒らせてしまった上総は業界を追放されてしまい心労で死去
幼かった兄と美寧は別々の家庭に引き取られてしまった

全ては勝負なんてものがあるから悪い
だから美寧はバトルを無意識に嫌い
だから封我は勝ちも負けも存在しない平等な世界を作り出そうとしていたのだった

美寧はアストレアを名乗りオウカセイバーを使って達斗とバトル
謝りながらスプリントヴァーテックスを破壊した

第37話「闇を振り切れ!スターライトヴァーテックス!!」

美寧が離れスプリントヴァーテックスも壊された達斗は立ち直らないほどに落ち込む

もうフリックスを止めるほどの勢いだった

しかしそんな時、家に小包が届いた
それは、先日美寧と一緒に開発した新パーツだった
最悪のタイミングでの完成
達斗はそれを捨てようとするが、両親に止められる

そして、両親の説得を受けて新パーツを手にすると
ヴァーテックスや美寧への想いが溢れて止まらなくなった

いてもたってもいられなくなった達斗は市販のヴァーテックス600を購入し、そこから新たなるヴァーテックスを作る事を決意した

第38話「白熱のGFCオータム!」

新型機、スターライトヴァーテックスのデビュー戦
思わぬパワーに扱いきれずにいる達斗
そんな達斗へ翔也が勝負を仕掛ける

翔也の捨て身のバトルでスターライトヴァーテックスを使いこなせた達斗は翔也を撃沈して
他のセレスティアメンバーを圧倒していく

第39話「姉に届け!フリッカー魂!!」

大会は達斗の独壇場だった
イクヲリティーを使うフリッカー達が次々と撃沈されていく

そして遂に美寧との一騎打ち
達斗は自分の想いの全てを込めて美寧とぶつかり
勢い余って大衆の面前で告白までしてしまった

第40話「重圧と責任」

オータムカップでセレスティアは惨敗
しかも仲間に引き入れた妹にも離反されてしまった封我はその責任をレイナへ押し付けた
レイナはリーダーとしての責任と重圧に焦りながらも策を練っていた
そんなレイナへ進言したのが天秤座のフリッカー、神宮タツヤだ
タツヤは『他の達斗と近しい人間を再び引き入れればいい』と助言
レイナも、自分達の思想と合いそうなフリッカーが達斗の近くにいることを感じていた

レイナは翔也へ接触
「あんた、バトルに対して勝ちにこだわってないでしょ?」
勝利よりも楽しむ事を優先し、そして負ける事を悔やまない翔也の在り方
それはセレスティアの思想と相性がいいと言うのだ

翔也はニヤリと笑いその発想を受け入れた

第41話「おもしれぇバトル!サテライトエイペックス誕生!」

レイナに連れられてセレスティアへやってきた翔也は、神宮タツヤを紹介される
セレスティアに所属している科学者でイクヲリティーやほとんどのセレスティア機の開発に携わっている
そんなタツヤの持つデザイアビルゴとバトルし
翔也はセレスティアの機体に面白さを感じ
新型エイペックスの開発に取り掛かった
タツヤの持っているフリックスのデータは非常に豊富で、翔也は終始ワクワクしっぱなし
セレスティアも悪いもんじゃないなと思っていた

放課後はずっとセレスティアに入り浸っている翔也は急に付き合いが悪くなり達斗に怪しまれる

そして、新型のサテライトエイペックスが完成
翔也は新型機を作らせてもらった対価として達斗をセレスティアへ引き込む事を命じられる
一度は達斗をスカウトしたことのある翔也ならそれは可能だろう
翔也は達斗をセレスティアへ招待し、スカウトしようとするが当然達斗は拒否

その流れでスターライトヴァーテックスとサテライトエイペックスでのバトルとなった

しかし、イクヲリティーを付けている翔也はサテライトエイペックスを全然使いこなせずにあっけなく敗北

どう言うことだと驚くレイナに翔也は
「なんだ、イクヲリティーってこんなもんか」
とイクヲリティーを捨てて、素の状態でサイドバトルを挑む

「あの少年、イクヲリティーでは逆に弱くなるほどの奇想天外な機体を作ったと言うことか、面白い」
とタツヤは翔也の意図を理解

予想もつかない動きをするサテライトエイペックスにスターライトヴァーテックスは敗北

「段田バンだろうがイクヲリティーだろうが関係ない。俺は面白いバトルのためだったらなんでもする!勝ちもするし、負けたっていい!それが俺のダントツだ!!」

翔也の面白さを求める在り方の底知れなさにレイナは感銘を受けるのだった

第42話「スペリオルシステム発売!理想郷へのアセンション」

バスターファフニールの量産型『バスターファフニールS』が発売されてしまった
しかもバスターファフニールSはイクヲリティーとのシンクロ率が抜群なのでセットで使う事が前提だと言う

クラスでも半数がこれを買い、そしてイクヲリティーと連動させるものが目立ち始め
イクヲリティー派とそうじゃない派で対立するような雰囲気になりつつあった

そして放課後に翔也が開いたミニ大会ではバスターファフニールSを使う子が他を蹂躙してしまった

この事をきっかけにクラスでは日を追うごとに次々とバスターファフニールSを使い出して
従来派の肩身がどんどん狭くなっていく

最終的に校内で従来派フリッカーは達斗と翔也だけになってしまった

第二次バンキッシュパンデミックの兆しである

更に悪いニュースが飛び込んでくる
フリップゴッド立ち合いの下で行われた、段田バンと上総封我によるフリップゴッド継承の資格を得るためのバトルにバンが敗北
封我がフリップゴッドの称号を得てしまったのだ

第43話「ザキVSガイ!人智を超えたブラックホール!」

とある公園にて、ガイのファンでゼニスを真似て作った機体を使う子供達がバスターファフニールSを使う子にボロ負けし、馬鹿にされる
そこへガイが遭遇
子供達はガイに助けを求め、ガイはそのバスターファフニールSを使うフリッカー達とバトルし勝利

しかし、思った以上のダメージを受けてしまいマッシブゼニスは負傷

そこへ伊江羅ザキが現れた
「ほぉ、てめぇみてぇなフリッカーがまだいるとはな。たまにシャバに出てくるのも悪くねぇな」
「伊江羅、ザキ……!」
「だが、まだまだ甘ぇな」
「っ!」
「一週間後、そいつ直して河川敷に来い。一戦やろうぜ」

ザキからの思わぬ挑戦状
ザキは心してそれを受け、ゼニスを改良しメテオライトゼニスを作り上げてザキに挑む

バトルはザキが圧倒するが、ガイもそれに喰らいつく
激しい戦いの中で、ガイはザキへの親近感と違和感を同時に抱いていた

(俺は伊江羅ザキを一目見た瞬間に親近感と憧れを抱き、目指し続けてきた。事実、こうして実際に対峙してみて、その感覚は間違っていなかった事が分かる。この強さは、俺の目指すべき未来の一つだ)

だが、それはガイが一人で強さを極め続けているならばの話だ
ザキの言った、ガイの中にある甘さ、それこそがガイがザキへ違和感を覚えるきっかけの要素なのだろう

ガイとザキ、他者を顧みず、他者との勝敗すらも瑣末な事とし、ひたすらに己を鍛えて強さを求めようとする姿勢は同じだった
だが、ザキはライバルを得る事で強くなり
ガイは仲間や好きな人を得る事で強くなった
二人は同一の出発点から分岐したフリッカーだったのだ

「いい感じだ。てめぇの中には、俺と似たものがあるな」
「……それは光栄の極み」
「だが、俺とは違う」
「あぁ、俺は俺だ。あなたではない」
「分かってるなら良い。それを強さにするも弱さにするもてめぇ次第だ!」

ダークネスディバウアとメテオライトゼニスの激突は凄まじく、まさにブラックホールが巻き起こるほどのものだった

その中でザキとガイはお互いに似たものを感じ、そして明確に違うと言う事も感じ取った

バトルはザキの勝利だが、ガイの表情に悔しさはない

「俺は、もうあなたの道は歩まない。俺だけのダントツの重さを背負う!」
「上出来だ」
ザキは満足気に去っていった。

第44話「大決戦!フリップジハード開幕!!」

段田バンと現フリップゴッド・上総封我の共同でとある大会が企画された
それは、バン陣営と封我陣営に分かれて戦う合戦形式の戦い
参加は自由無制限、バンか封我かどちらか好きな陣営に参戦可能

これは、バンはリベンジするため
封我は自分の地位を確固たるものにするためと言う両者の利害が一致したために開かれたもの

ただし、日程がFICS来シーズンのための予備戦と被ってしまったためFICSフリッカーは参戦できない

封我陣営は殆どがバスターファフニールSを使用
再教育された星座フリッカーもバスターファフニールSを使う

バン陣営は新旧様々なフリッカーがこれを打ち砕くために参戦した!

第45話「大苦戦!爆進、スペリオル軍団!!」

高性能スペックのバスターファフニールSにそれを使うこなすためのイクヲリティーを使う封我陣営は強敵だった

達斗、翔也、タダシ、ガイは自分の量産機を使ってくれるフリッカーを率いて後藤エンキの部隊と対峙
美寧は達斗のサポート

メイとシオンは元サインスターズとして同じく元サインスターズのレイナが率いる部隊と対立

二代目小竜隊は花厳マサノブと戦う

第46話「軌跡が紡いだ奇跡!」

序盤は優勢だった封我陣営だが、バン陣営のフリッカー達が押し始める

ヴァーテックス600を使うフリッカー達が何故かどんどん強くなってきて、バスターファフニールSを打ち砕き始めたのだ

そう、ヴァーテックス600は初心者でも基礎的なシュートがやりやすく
そしてフリッカーの成長を促し
使いこなせばトップクラスの機体とも渡り合えるポテンシャルと言うコンセプトの量産型
それがこの戦いを通じてついに開花し始めたのだ!

そしてついに、段田バンが敵将を討ち取ったと言う知らせが戦場に響いた

第47話「平等を超える強さ!」

敵将が討ち取られ封我陣営の負けがほぼ確定したにも関わらずフリッカー達は戦いをやめない

そして封我陣営のフリッカー達はバスターファフニールSでは満足出来なくなり
前に使っていたフリックスを取り出したり
その場で自分なりに改造したりするものも現れ
みんなイクヲリティーを投げ捨て始めた

第48話「決着!セレスティアの最期!!」

バンに敗れた封我は最後の希望にと縋るように戦場のフリッカー達を見る
しかし結果は、バスターファフニールSを自らの手で放棄するフリッカー達の姿だった。

「何故だ、何故、誰しもが平等に手に入る最強を手放す……!」
「どんな平等に最強になってもな、フリッカーってのはそれじゃ満足出来ねぇんだよ。だからそれを超えてもっと強くなろうとする。自分だけのダントツを目指してな」

こうして、大会は終了
バン陣営の勝利
フリップゴッドの称号はバンの手に渡るのだった

「セレスティアは解散だな」
そう宣言して去っていく封我へバンが呼びかける
「待てよ!良かったら俺達と一緒に来ないか?」
「……我はいずれ、貴様へリベンジする。首を洗って待っていろ」

その目は、バトルに燃えるフリッカーそのものだった

第49話「スーパーグレートフリックスカップ開幕!全開のスタート!!」

セレスティアとの戦いは終わり、いよいよ全国最大の大会スーパーグレートフリックスカップが開幕!
これまでの季節大会に入賞したフリッカーが鎬を削る

達斗、翔也、ガイ、マサノブ、タダシ、レイナ、美寧らのトーナメントだ

第50話「史上最大のフリックスバトル!!」

大会はどんどん白熱していく
準決勝は
翔也VSレイナ、達斗VSガイ

翔也はレイナに勝利、レイナは翔也への恋心に気付きメイに指摘される

達斗VSガイはお互いの全力パワー勝負
ほぼアクティブだけの戦いとなり、達斗の勝利

そして決勝戦は達斗VS翔也だ

ストレートの達斗とコーナリングの翔也
全く異なる特性の二人の戦いはまさにフリックスバトルに相応しい戦いだった!

第51話「ダントツを超えし者達」

達斗VS翔也の決勝戦
それを観戦している者たちの視点で進む

それぞれこれまでにあった出来事を思い返しながら、決勝戦を楽しんでいた

そんな時、封我が美寧の隣に立った

「……お前達は凄いな」
「フリックスバトルが大好きだからだよ」
「そうだな」
どこか穏やかな顔で頷くと、封我は歩き出した

「お兄ちゃん……」
「美寧、幸せにな」
振り返らずに言う兄の背中はどこか寂しげで、どこか肩の荷が降りたようなそんな穏やかさがあった

封我は会場から出て、天を見上げる
「父さん、僕はあなたの無念を晴らす事が出来なかった。……当然かもしれない。無念を背負うものが、希望を背負うものに勝てるはずがない」
頬をつたる一縷の雫を拭い、封我は清々しい面持ちで前を向いた。
「僕も、前に進むよ。僕なりのダントツへ向かって」

そして表彰式
互いに結果に納得がいかない翔也と達斗は
「お前こそ一位だろ!」と一位の座を譲り合う

そして納得がいかないならまた戦えば良いと
表彰式の余興として決勝戦を始めようとする
あれだけの戦いをしながらまだやりたいない二人に呆れながらも共感し盛り上がる会場内

そんな様子を段田バンと元フリップゴッド(エメリタスゴッド)が嬉しそうに眺めていた

「あの子達には限界というものがないんだな。頂点に達しても、その先の頂点をすぐに目指す」
「『俺達ダントツは』だろ?エメリタスゴッド」
「……そうだったね、現フリップゴッド」
「ダントツは、目指し続けるからダントツなんだぜ」
「あぁ、これが、ダントツのその先なんだな……」

そう呟くエメリタスゴッドの表情は、本当に満足げだった。

おわり

サイドエピソード

vol.1「美寧VS達斗 朝の攻防」
美寧と達斗のいちゃいちゃを描く

vol.2「二代目小竜隊!赤壁の戦い」
物語開始前の赤壁杯を描く

vol.3「爆誕!新ドラグナー」
フリップジハード開催決定知らせを受けたゲンジがバンの新ヴィクターに触発されて新ドラグナーを開発する事にした

vol.4「龍剣弾介、強者どもが夢の跡」
フリップワールドにて、龍剣弾介はまどろみから目覚めた
機嫌がいい事をシエルに指摘された弾介は『悪の組織側に召喚されてバンさんとバトルする楽しい夢だった』と語る
「悪の組織にいるのに楽しかったんですか……」と呆れるシエルだが、そもそも弾介は魔王の分け身魂なので正しい感性なのかもしれない

そんな事よりも、弾介は予定を思い出してとある会場へ向かった
そこは第一回LGPがスタートした会場だ
あれだけ盛り上がっていたのに、もうすっかりと静まっている
まさに強者どもが夢の跡
感傷に浸る弾介の前にレイズが現れた
結局LGPは無名の子供が優勝したのだが、その結果不服のレイズは真の決着を付けるために弾介へ果たし状を出したのだ

弾介とレイズは互いの新型機で激突した!

アフターストーリー
「FICS編」
超Xのその後を不定期掲載
様々なフリッカーがバトルするFICSの試合を単発話的に描くのがメイン

「ダントツの契り」
バンとリサの結婚式

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

JPEG,PNG,GIF形式の画像を投稿できます(投稿時はコメント入力必須)