爆走兄弟レッツ&ゴー!!第1話「ミニ四駆兄弟登場 走れセイバー!」

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爆走兄弟レッツ&ゴー!!記念すべき第1話
 
最初に言っとく
 

この第1話、物語としての完成度がバカみたいに高いんです!
 
や、元々コロコロアニメ……特に物理系競技玩具アニメは、他の作品と比べて第1話が面白いです
 
普通、起承転結の起となる第1話は
世界観や登場キャラクターの説明に尺を割き、「ここから何か事件が起こるよ」って所で終わるので
第1話単体だと物足りなくなるものです
 
しかしコロコロアニメは、飽きっぽい子供を対象としてるので
連続ドラマとして展開する作品でも第1話である程度見所を詰めます
 
 
……が、それにしても凄いんです!
 
その理由は
元々レッツ&ゴーの漫画は前後編の読み切りとしてスタートしたから
って所にあります
 
本来は2話で終わる予定だったので、第1話の時点で魅力が詰まってるわけですねw
 
前置きはこのくらいにして、そろそろ感想いきましょう
 
レッツゴー兄弟登場
 
マシンをしっかりチェックする兄の烈
それに対してやかましく宣戦布告する弟の豪
更に烈も対抗して喧嘩腰になるところをファイターが止める……
 
始まって1分も経ってないこのシーンだけで
烈、豪、ファイター、三人の性格や間柄が分かりやすく描かれています
 
そしてタイトルコールと共に間髪いれずにレーススタート!
ミニ四駆レースアニメなんだから、レースしなきゃ始まらない
細かいキャラの説明なんかするよりも、さっさとレースシーンを描く!
全く飽きさせません!!
 
そのレース描写では
烈はコーナリング重視
豪はストレート重視
と、性格だけでなく走りのスタイルも対照的である事が描かれています
 
視覚的な見所を出しながら第1話として、しっかりと必要な説明をしています
 
レース結果は、残念ながら両者リタイヤ
二人はなかなかの実力者ではあるものの、戦績は芳しくないのかもしれない
スポーツものの主人公としての最初の立ち位置としてはベストではないでしょうか
 
「他者には無い実力」と「成長の余地のある未熟さ」の両方をみせつける
 
 
土屋博士登場
 
皆大好き「謎の博士が商品モニターとして試作品を子供に渡す展開」
 
土屋博士の目的は
「セイバーを商品化する事」で「そのために烈豪を始めとした見所のあるレーサーに試作品を渡している」わけですが
 
面白いのが、レッツ&ゴーの主人公は子供でありながら
物語の終着地点としてまず「大人の目標」が提示されてるんですよね
この時点では最終目標であるSGJCの存在は明かされていないので
 
夢を観るのは子供だけではない、大人だって夢に向かって頑張ってるんだって言うメッセージを感じます
 
 
家でのやり取りも面白い 
 
緻密にセッティングをする烈
気合を入れる豪
マシン製作は別々に行い、アプローチの仕方も真逆
 
そして食事中でも喧嘩する二人に、そんな二人をしつける肝っ玉母ちゃん
星馬良江さんは、ほんと理想の母ちゃんですね
 
今のご時世だと
「見た目が~」っていう人もいそうですが
烈豪の元気さを受け止めるならこのくらい体格が良くないとw
 
そして、「子供のため」ではなく「自分のため」にミニ四駆コースを買う父ちゃんwww 
 
もうね、凄いよレツゴ!
 
今さ「大人でも本気で遊んでも良いんだ!」みたいなことをウリにするコンテンツよくあるけどさ
96年1月に放送したこのアニメの時点で既にそれを描いてんだよ!!
しかも子供向けアニメで!!
 
先見の明ありまくりでしょ!!
 
母ちゃんが観てた番組「大激論」の内容も地味に気になるw
50人くらいの女子高生がこっちに向かって走ってきたってwwwなんの激論してんだよwwww
 
 
大会当日
 
名脇役こひろまこと君登場!(この時点ではアバンテまこと君)
原作ではちょこっとしか出なかった彼ですが、アニメだと大出世して最後の方まで活躍したレーサーの一人です 
 
なんとなく一緒にいるモブっぽい見た目の子って事で、クラスメイトって勘違いされやすいんですが(何故か公式でもそう記載されてる)
レース会場が初対面なので少なくともクラスメイトではありませんw
多分学校も違うんじゃないかな。わざわざ電話しないと放課後に会えない関係性だし
 
こういう所も面白いですよね
一緒にいるメンバーにクラスメイトがいないっていう所
基本的にホビーものの交友関係は学校の中だけにとどまらないってのが好きです
 
 
まこと「変わったマシンですね」
豪「セイバーってんだ!」
まこと「僕、まことです」
豪「へぇ、お前のはアバンテ2001かぁ。俺、豪!」
烈「僕は烈!」
豪「人呼んで、レッツゴー兄弟!……なんちゃってぇ」
まこと「お互い頑張りましょう」
烈豪「ああ!!」
 
 
なんでこの子達こんなズレた会話してんのwww
 
 
ウィンターレース予選のコースは
ディスティニーランドのビッグサンダーマウンテンを彷彿とさせるようなコース!
 
くぅぅぅ、こんなコースでストリートミニ四駆やりてぇぇぇ!!!
ディズニーランドのビッグサンダーマウンテン観ても、ミニ四駆やりたいとしか思えないのはレツゴ第1話のせいですw
 
 
しかしまぁ、このコースいろんな意味で欠陥だらけですw
競技性的な意味でも、安全性的な意味でも
 

第1セクションのデスブリッジ
 
コース設計者バカかよwww
10レーンをいきなり1レーンにするようなセクションをこんな序盤で用意したらクラッシュ者の連続に決まってんじゃんwww
クリアできたとしても皆真ん中のレーンに収束されるから、後続のレーサーは抜けなくなるじゃん!!
そして、端のレーンが不利過ぎる
 
 
直線でマグナムセイバーがリード
ライトウェイトなホイール、フラットなウイング、高速タイプのギア、軽量化されたボディ(見た目には分かりづらい)と徹底した加速重視
 
一方のソニックは、その後のウルトラスペシャルヘアピンカーブ(ネーミングセンスが藤吉レベル))で威力を発揮
急角度なウイングとタイヤの軸と並行にしたローラーで安定性を高めている
 
とても分かりやすい解説!
 
タイヤの軸と平行にしたローラーってのは、原作だとバンパーを思いっきり曲げてタイヤの真横にローラーを設置したんですが(デスブリッジでは作画ミスなのか原作通りのバンパーになってる)
さすがにそれは無茶だと判断したのか、アニメだとローラーの位置は普通ですw
タイヤの軸と平行ってのは、「高さが平行」っていう解釈でいいかな?
 
 
ウインドバレーセクション
 
風の中でこそ力を発揮するセイバーだからこそクリアできるセクション……って、自分の試作機有利なセクションを用意するなしwww
ただその中で、マシン性能に頼らずにクリアするまこと君の存在が光りますね
 
 
クラッシュフォールズ
 
空力マシンであるセイバーは、風を乱されると弱い!
土屋製のマシンが空力にデリケートってのはWGP編以降でも使われる設定ですね
 
マシン性能に任せてそのまま突っ走ろうとしてコースアウトした烈豪と比べ
堅実にピットインしてセッティング変更する事でクリアしていくまこと君……
 
うん、活躍させるべきセイバーだけじゃなく
こういう地味なキャラにも活躍の場を与える
堅実な走りが実を結ぶっていう描写もしっかり入れていくのがレツゴの丁寧な所
 
 
セイバーを助けるために崖から堕ちてしまった烈と豪
レツゴのレース会場は安全性に難がありまくるんですが、この程度で突っ込んでたら身が持たないので目をつぶりましょう
きっと路面が柔らかい素材でできてるんだ
 
 
 
その時の会話、原作だと烈は普通に豪を導くんですが
アニメだと
やんちゃっぷりが増してますw
 
 
意気消沈する土屋博士ですが、ここも原作とちょっと違うんですよね 
 
原作版は
「わしの夢も終わりじゃ……」とネガティブな反応ですが
 
アニメ版は
「私の夢がまた振り出しに戻ったと言うだけのことさ」とポジティブなものになってます
 
原作を基にした回でも、アニメ版はこういう改良されてるのが凄い所
第1話は原作の時点でも神レベルの出来栄えなんですが、アニメはさらにそこを超えてきます
 
『原作を材料にして、最高の料理に仕上げるのがアニメ版』っていう認識が強いのは全てレツゴの影響です
 
 
優勝は最後まで生き残ったアバンテだけかと思いきや
滝の中から、二台並んだセイバーが登場!
 
もうこれ最終回かよ!ってくらいの盛り上がり!!
 
このまま、アバンテを抜いて、二台のセイバーが同時一位に……と思いきや
 
 
ソニックセイバーにチェッカー!!!
 
 
なにいいいいい!!!!
 
 
ここも同時1位だった原作から変更されてます
 
王道な燃え展開と意外性の両立!
しかし、ゴール出来た感動で劇中のキャラたちはまだこの結果の違和感に気づかない!! 

まぁでも妥当ですよね
いくら主人公ではないとは言え、性能の低いマシンでしっかりと正統派な走りで健闘したまこと君をただ負けさせるのではなく
無茶な改造でマシンを壊した豪よりは上の順位にする
ってのは救いがあります
 
 
セイバーのゴールを観て嬉しそうなファイターと土屋博士ですが
 
ファイター「それじゃぁ、セイバー市販化ですね!?」
 
と、土屋の夢が一歩実現に近づいた事を喜ぶファイターに対して
 
土屋博士「何よりもうれしいのは、私が作ったマシンを、あの二人が体を張って守ってくれたことだ」
 
ここに、物凄い父性を感じてキュンとしますねw
何よりもミニ四駆への愛を重視して描くのがこの作品最大の魅力と言えるでしょう
 
 
まぁ、
二人の身は案じないのかよ

 
っていうアレはありますがw
 
 
表彰台でようやく違和感に気付く豪w
 
豪の迂闊さに烈の強かさww
 
原作と比べてキャラ付けが非常に強化されています!
 
 
 
第1話としてやるべきのキャラや世界観説明を、全く不足なく伝え
それを最終回かってくらいの盛り上がりで描く!
 
続きが観たい!と言う欲求と
これだけでも十分満足できる!と言う感情の両方を満たしてくれます
 

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