オリジナルビーダマン物語 第93話

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爆砕ショット!ビースピリッツ!!



第93話「ヒンメルの罰 楽しむと言う罪」







 イースター島。
 巨大な顔の像『モアイ』がいたるところに建っている謎の多い島だ。
 今回はここが本戦リーグの舞台となる。
 早速会場へたどり着いたシュウ達は、控え室でビーダマスターのアナウンスを待っていた。
「世界選手権も残すところあと4回。後半戦突入だな」
 お茶を一口飲みながらタケルはシミジミした口調で言った。
「もう5回も戦ったのかぁ。なんか早いなぁ」
 シュウもソファにもたれかけながら、感慨深げだ。
「だが、まだ強敵のタクマとベルセルク。そしてヒンメルが残っている。ここからが本当に厳しい戦いになるだろうな」
「だなっ!へへっ、早くヒンメルと戦いたいぜ!!」
 ヒンメルと戦える時が近づいている事を感じると、シュウの心は躍った。
「これまでのシュウ君の成績は、5勝0敗で1位。同じ成績なのがタクマ君とヒンメル君。彼らとのバトルが直接優勝に影響してくるわね」
 彩音がパソコンで分析しながら言う。
「絶対に勝ってやるぜ!タクマにもベルセルクにもヒンメルにも!!」
 グッ!とシュウが拳を握りしめた所で、ビーダマスターのアナウンスが聞こえてきた。
『さぁ、世界選手権もいよいよ後半戦に突入!第6回戦が始まるぞぉ!!今回の舞台はここ、謎多き石像!モアイ像が乱立されているイースター島だ!!
古代の謎を超越するような激しいバトルを期待しているぞ!!
それでは、早速対戦カードの発表だ!最初に戦うのは……アメン君VSベルセルク君!!』
 
 フィールドにアメンが現れる。がベルセルクは現れない。
 
『しかしっ!バトルフィールドに現れたビーダーはアメン君一人!相変わらずベルセルク君は現れない!!このまま試合時間が過ぎれば棄権とみなされるぞぉ!!』
 
 控え室でもその状況を見ている。
「まぁ、あいつは間違いなく棄権よね~」
 琴音が言う。
「シュウ先輩以外と戦いたくないからって、他の試合全部棄権するなんて、ちょっと極端ですよね」
「気持ちはちょっと分かるけどな」
 シュウは少し複雑な表情になる。
 と、すぐにベルセルクの棄権が決まり、第二試合の発表が始まった。
 
『ベルセルク君現れず!アメン君の不戦勝だ!そして第二試合は……シュウ君VSヒンメル君だっ!!』
 
 ガタッ!!
 ヒンメルの名を聞いた瞬間、シュウは立ち上がった。
「っ!ついに……ついに来たんだなぁ……!!」
 口元を吊り上げ、両手を握り、激しく武者震いした。
「うおおお!!勝負だぁ、ヒンメルーーーー!!!!」
 シュウはブレイグを掴んで勢いよく部屋を飛び出した。
「あ、シュウ!……ったく、作戦も何も決めずに飛び出していきやがった」
 一瞬制止しようとしたタケルだが、今のシュウには無駄だった。
「ははは、シュウ君にとってはこのために今まで戦ってきたようなものだからね。無理もないよ」
「それに、あのヒンメル相手にはどんな作戦を立てた所で通用しない。純粋な力をぶつける以外にないだろうな」
「それは、まぁそうですけどね……」
 
 シュウは嬉々とした表情でバトルフィールドに足を踏み入れた。
 
「勝負だぜぇ、ヒンメル!!」
 バトルフィールドに来るなり、シュウは叫んだ。興奮を抑えきれないのだろう。
『シュウ君が入場!しかし、ヒンメル君はまだ現れない!!』
 
「へっ?なんだよ、早く来いよヒンメル~!!」
 シュウはそわそわと落ち着きなくヒンメルの到着を待つことになった。
 
『……と、ここでヒンメル君のセコンドであるルドルフさんから連絡が入りました。
え~、ヒンメル君はこの試合を棄権するそうです』
 いきなり、ビーダマスターはとんでもない事を言い出した。
「な、にぃぃ!?」
 
『よって、シュウ君は不戦勝によって……!』
「ちょっと待ったぁぁぁ!!!!」
 シュウは慌ててビーダマスターの言葉を遮った。
『え、なんだいシュウ君?』
「ヒンメルが棄権ってどういう事だよ!!」
 ステージに立っているビーダマスターへ抗議するシュウ。
『いや、だから言った通りだよ。このバトルは君の勝ちだ』
「ふざけんなっ!俺はあいつと戦うために来たんだぜ!こんな勝ち納得できるかよ!!」
 シュウの言い分にビーダマスターは困り果ててしまった。
『そうは言われても、ヒンメル君がいない事には……』
「ヒンメルは、会場には来てるんだろ!?だったら俺が連れてくる!試合開始時間までに来れば文句ないよな!?」
 シュウの交渉に、ビーダマスターは少し考える素振りをして答えた。
『……そうだな、バトルは君達のものだ。それで君が納得するなら好きにすると良い。でも、開始時間まであと8分、間に合わなければもうバトルは出来ないよ?』
「おう!サンキュー!!」
 シュウはビーダマスターに礼を言って駆け出した。
 
 廊下を走り、ヒンメルの控室を目指す。
 途中、仲良しファイトクラブメンバーと合流した。
「みんな……!」
「ったく、ヒンメル連れて来るとか。無茶な事するな、お前は」
「なんで、分かったんだよ?」
「モニターで見てたからな。とにかく、俺達も同行するぞ」
「あ、あぁ!」
 
 皆でぞろぞろとヒンメルの控室に向かった。
 そして、ヒンメルの控え室の扉の前ではルドルフが扉を塞ぐように立っていた。
 
「ヒンメル様。ご理解ください。これもすべてあなたのためなのです。彼と戦うわけにはいかない……!」
 ルドルフは扉の向こう側に向かって話し掛けている。
 そこへシュウ達がやってきた。
「やいやいヒンメル!棄権ってどういう事だよ!!」
「あなた方は……!」
 シュウ達がルドルフと目が合う。
「あ、お前だな!ヒンメルを勝手に棄権にしやがって!!」
「……しつこい方だ。勝利はあなたに譲ります。ですからお下がりください」
 ルドルフはさも鬱陶しそうにシュウを見て、片手を上げて追い払う素振りを見せた。
「ふざけるな!俺は勝利が欲しいわけじゃねぇ!!ヒンメルとのバトルがしたいんだ!!」
「あなたが何を望もうが我々には関係ない事です。試合に出られないと言っている相手を無理矢理出す権利はあなたにないはずでは?」
「う、うっせ!難しい事言うな!俺はヒンメルに言ってんだ!お前の意見なんか聞いてねぇ!!」
 両者の言い分は平行線だ。話が全く進まない。
「シュウ、ちょっと下がれ」
 タケルがシュウを諌め、前に出た。
「タケル……」
「ルドルフさん。あなたはヒンメルの事に対して何か敏感になっている。そして、過剰なまでにヒンメルとシュウとの接触を避けようとする……一体、何があるんですか?」
「あなたには関係ありません」
「関係ならある。俺ではなく、シュウに。シュウはヒンメルの対戦相手だ。戦えないと言うのなら、その理由を知る権利があるはずです」
「……」
 タケルの言葉は正論だったのか、ルドルフは返す言葉を失ってしまった。
 目を逸らして口を紡ぐルドルフへ、タケルは更に言葉を続ける。
「……ヒンメルカップの件。あれが関係しているのですか?」
「っ!」
 タケルの言葉に、ルドルフはあからさまに反応した。
「あのバトルで、ヒンメルは謎の暴走をした。ハッキリとした原因は不明です。が、シュウとのバトルに関係がある事は明らかでしょう」
「……」
 ルドルフはだんまりを続ける。それが肯定を意味しているようなものだ。
「そうなんですね?」
 タケルが念を押すと、ルドルフは観念したように重い口を開き、ポツリポツリと語り出した。
「シュウ様と、ヒンメル様を戦わせるわけにはいかない……」
「な、なんでだよ……!」
 ルドルフはシュウへ視線を合わせた。
「以前シュヴァルツヴァルトで会った時、私に言われましたね。『ビーダーは、楽しむ事で強くなる』と』
「あ、あぁ……」
「まさしくその通りです。だからこそ、ヒンメル様を楽しませるわけにはいかないのです」
「い、言ってる意味が分かんねぇよ」
 ルドルフの言葉は、まるでヒンメルが強くなってはいけないと言っているようだ。
「ヒンメル様は十分以上に強い。そんなヒンメル様がバトルを楽しめば、その強さは更に倍増し、制御できないほどに暴走してしまいます。
それが、以前あなたとヒンメル様が戦った時の暴走の理由です」
「な、に……!」
 それを聞いて、シュウ達は息を呑んだ。
 『ビーダマンバトルは楽しむもの』それを常識としている皆としては衝撃的過ぎる事実だった。
「い、一体……ヒンメルって何者なんだよ……!」
 あの異常な強さ。
 そして楽しむ事での暴走。
 普通のビーダーではない。いや、人間と言えるのだろうか?
 
「……ヒンメル様は、ギリシャのとある町の教会で生まれました」
 ルドルフは、今度はヒンメルの出生について語り出した。
「その町は、国のエネルギーの中枢を担う巨大な原子力発電所がある事で有名な街でした。
町で一番大きな教会の司祭を務めるフテラ夫妻。彼らが後にヒンメル様の両親となります。
彼らは小さくも栄えているその町で幸せに暮らしていました。しかし、一つだけ悩みがあったのです。
それは、奥様が子供を産めない身体だと言う事でした」
「え?じゃあ、なんでヒンメルが生まれたんだ……?」
 シュウが疑問を投げかけるが、ルドルフはそれには答えずに話を続ける。
「子供を欲したフテラ夫妻は、毎日のように神様に祈りを捧げました。
そしてある日、奇跡が起こりました。身籠る事の出来ないはずの奥様の体に、子供を授かったのです」
「ちょっと違うが、処女懐胎みたいなものか……」
 タケルが話の邪魔にならない程度に呟く。
 夫婦だから処女という事はありえないだろうが、似たようなものだろう。
「そして生まれた子供を『ウラノス』と名付け、大切に育てました」
「ウラノス……?」
 その名前は、アラストールが叫んでいたものだ。やはり、あの二人には因縁があったのか。
「ウラノスが7歳の頃でした。世界中でビーダマンが流行し、ウラノスもビーダマンを始めます。
ウラノスは、まさしく神童でした。始めたばかりにも関わらず、数々の強敵を打ち倒し、町一番のビーダーとなったのです。
しかし、問題はここからでした。ウラノスの力は強すぎた。バトルをすれば、その強すぎる力によって必ず周りを傷つけ、破壊してしまう。
その事に恐怖を感じたフテラ夫妻は、ウラノスからビーダマンを取り上げ、ビーダマンをする事を禁じました」
「っ!」
 なんと酷い。いや、しかしそんな酷い事をしなければならないほどウラノスの力は強大過ぎたと言うことか。
「しかし、それは逆効果だったのです。ビーダマンを奪われて、長い時間ビーダマンに触れられなかったウラノスは、禁断症状により精神を病んでしまいました。
そして、無理矢理押さえつけられた力は溢れだし……暴走してしまいました」
「ヒンメルカップの時みたいに……?」
 ルドルフが頷く。
「だ、だが、ビーダマンを取り上げたのなら、いくらビーダーとして暴走してもどうにもならなんじゃ……!」
「力を暴走させたウラノスの手には、いつの間にかビーダマンが握られていました。……それが、デオスミカエルです」
「いつの間にかって、それじゃ、ヒンメルと同じ……!」
 産まれるはずのない身体から産まれたヒンメル。
 あるはずのない所から現れたデオスミカエル。
 もはや人知を超えた存在だ。
「バトルを求めたウラノスは、教会を破壊し、町へ飛び出しました」
「待てよ……あの都市伝説……。ヒンメルがビーダマンで都市を壊滅したって言うのは……!」
 シュウが、詰まるような声で呟くとルドルフは痛々しく頷いた。
「事実です。むろん、いくらヒンメル様でもビーダマンだけで街を壊滅させる事は不可能です。
が、運悪くその街には巨大な発電所があった。デオスミカエルのショットが、その施設の一部を破壊してしまい……」
「発電エネルギーが、漏れて発火……爆発したって事か」
 爆発による破壊力も凄いだろうが、発電のためのエネルギーが漏れて汚染されてしまっては、もう人が住む事は出来ない。
「その後。フテラ夫妻の遠い親戚でドイツの名家、フリューゲル家の旦那様は、死の街と化したその場所で取り残されたウラノスを不憫に思われた。
そして、人々の憎しみから匿うために、ヒンメルと言う名を与え、デオスミカエルもエンゲルミハルデンのリミッターを被せ、フリューゲル家の子供として引き取ったのです」
「じゃあ、ヒンメルはドイツ人じゃなくて、本当はギリシャ人……。あの事件を隠すために……」
「その後、私はビーダマンの腕を買われ、フリューゲル家でヒンメル様の教育係として雇われました。
ヒンメル様が二度と暴走しないように、楽しませないでビーダマンをさせ続けるために」
「って事は、お前がヒンメルにやってた特訓って……!」
 シュヴァルツヴァルトで見た、ルドルフがヒンメルに課していた過酷過ぎる特訓。
「えぇ、あれはヒンメル様を強くするためでなく。ビーダマンは楽しく無いものと刷り込むためです。楽しみさえしなければヒンメル様は暴走しませんから」
「……」
 ルドルフの話を聞き終え、琴音はある事を思い出した。
「ね、ねぇ、前にアラストールが案内してくれたギリシャの廃墟……」
「あぁ、間違いなくヒンメルが破壊した都市って奴だろうな……」
「じゃあ、アラストールがヒンメルを憎んでいるのは……!」
「……彼には、可哀相な事をしました。ヨーロッパ予選の後私はせめて償うために彼とコンタクトを取りましたが、彼はそれを拒否しました。
今となっては我々に出来る事はないようです」
 アラストールは償いを求めてはいないだろう。
 あいつが求めていたのは、罰だ。しかし、今のアラストールはそれすらも乗り越えている。
「ヒンメルが、ビーダマンを楽しんだから……」
 シュウは、精彩の無い瞳でブツブツと呟き始めた。
 ルドルフの話がよほどショックだったのだろう。
「お、おい、シュウ……?」
「シュウ先輩?」
 心配になったタケルとリカが話しかけるが、シュウは反応しない。
「これで分かりましたか?私は何もイジワルでやっているわけではありません。全てはヒンメル様のためなのです」
「……」
 シュウが何も言えず奥歯を噛みしめていると、控え室の扉がドンドンと叩かれた。
「ルドルフ。開けてよ。バトルが始まる……」
 扉の向こうからヒンメルの無機質な声が聞こえる。
「……」
 ルドルフは扉とシュウを見比べて、静かに呟いた。
「今なら、問題は無いか」
 言って、ゆっくりと扉を開けた。
 中からヒンメルが現れる。
「……」
 ヒンメルはシュウを一瞥すると、仲良しファイトクラブの横を通り抜けて会場へと歩いて行った。
「ヒ、ヒンメ……」
 シュウは、その背中に声をかけようとしたが、躊躇った。
「……」
 そして、ヒンメルの後に続いてゆっくりと歩み出そうとする。
「シュウ様。決して、ヒンメル様を楽しませないように」
 ルドルフは追い打ちをかけるようにシュウへ言葉を投げつけた。
「っ!」
 シュウは目を強く瞑り、俯いたまま歩いて行った。
 そして、バトルフィールドにシュウとヒンメルが姿を現した。
『おおっと!試合開始時間ギリギリの所で二人が顔を出してくれた!ヒンメル君の棄権も取り消されたようなので、バトルを開始するぞ!
二人とも、スタート位置についてくれ!!』
 
 ヒンメルとシュウがスタート位置につく。
『そんじゃ、行くぜ!レディ、ビー・ファイトォ!!』
 
 タタッ!
 ヒンメルがシュウのスタート位置へ向かって駆け出す。
 しかし、シュウはその場から動かない。
 
『早速動いたのはヒンメル君だ!しかし、シュウ君はカウンターを仕掛けるつもりなのか、その場から動かないぞ!!』
 
 そして、ヒンメルがシュウの射程圏内に入った。
「……」
 ドンッ!
 デオスミカエルのパワーショットがシュウのシャドウボムに向かう。
 しかし、シュウは躱す事も撃ち返す事もせず、黙ってそのショットを受けた。
『ヒット!!先制点を決めたのはヒンメル君だ!しかし、どうしたんだシュウ君は防御も回避せずに棒立ちだ!!』
「……」
 ドンッ!ドンッ!!
 棒立ちのシュウへ、ヒンメルがどんどんショットをぶつける。
 
『一体何があったんだシュウ君!!いつもの気合いが全く見られない!!何もしないまま、どんどんダメージが蓄積していく!!』
 
「ヒ、ヒンメ……」
 顔をあげ、シュウはヒンメルの顔を見る。
 何か声をかけたいが、何を言えばいいのか分からない。
 そんな悲痛な表情をするシュウを見ても、ヒンメルは全くの無感情のままショットをぶつけ続ける。
「お、俺、は……!」
 この時のために今まで頑張ったのに。
 ずっと、楽しみにしていたのに。
 その全てが、崩れ去ってしまった。
 何もできない。何もしちゃいけない。
 じゃあ、何のために自分はここにいるんだ?
『さ、さぁ、バトルは一方的な展開だ。全く動きの無いシュウ君のボムにヒンメル君は執拗に攻撃を加えている!HPは残り少ないぞ!!』
「ねぇ……」
 ここで、ヒンメルが初めて口を開けた。
「え……」
「戦ってよ」
 ヒンメルはシュウの顔を見ながら、ハッキリと言った。
「あ、う……!」
 シュウは視線を逸らし、ブレイグを持つ手を下した。
「……じゃあ、もういいや」
 ヒンメルはポソッと呟き、シュウのシャドウボムへトドメの一撃を喰らわせた。
 
『決まった!シュウ君、無防備なままシャドウボムを撃破されてしまった!さすがはヒンメル君!不敗神話伝説は、まだまだ続くぞぉぉ!!』
 
「……」
 呆然としているシュウの横をヒンメルがゆっくりと通り過ぎようとする。
「君のバトル、つまらない」
「っ!」
 横に来た時、ヒンメルがポソッと呟いた。
 シュウはハッとしてヒンメルが向かった方向へ振り返るが、ヒンメルの背中は既に遠ざかっていた。
「あ、あぁ……!」
 シュウは、ガクッと膝をつき、両手を地面につけた。
「う、うぅ、うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
 とめどなく流れる涙を拭う余裕もなく。
 シュウは喉を潰したような声で悲痛な悲鳴を上げ続けた。
 
 
 
 
 
        つづく
 
 次回予告

「ヒンメルは、楽しいバトルをしてはいけない。その事実を知ってしまい、俺は目標を失いかけていた。
ヒンメルに勝ちたい。そして、今度こそあいつと楽しいバトルをしたかった!
そのために頑張ってきたのに、俺はどうすればいいんだ……!
 
 次回!『勝ち負けを超えたバトル!』
 
熱き魂で、ビー・ファイトォ!!」
 

 



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