オリジナルビーダマン物語 第21話

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爆砕ショット!ビースピリッツ!!


第21話「復活をかけて!新ブレイグへの試練!!」




 ブレイグを失ってしまったシュウの前に、ブレイグの生みの親でありシュウの祖父、智蔵が現れた。
 いろいろあったが、シュウは智蔵に新たなるブレイグを作ってもらうことにしたのだ。
「と、いうわけでシュウはこれからワシと一緒に来てもらうぞ」
「え、ああでもどこへ?」
「それは来てのお楽しみじゃ」
 シュウと智蔵が工房が出て行く。
「あ、でも明日は試合だぞ!間に合うのか?!」
 タケルが心配そうに言う。
「心配するな。試合開始までには済ます。会場へは直接行けばええじゃろ」
「だけど……」
「大丈夫だって、絶対に間に合わせるから!」
「……分かった。ただ、団体戦の会場は個人戦の時と違って、お台場のビックリサイトだからな。間違えるなよ?」
「了解了解!」
 シュウは軽く返事する。
「ほんとに大丈夫だろうな?」
「大丈夫だって!そんじゃ、いってくる!!」
 シュウの頭にはブレイグの事しかないらしい。タケルの言葉は軽く受け流して、智蔵と一緒に工房を出て行った。
「ったく、ほんとに大丈夫なんだろうな……?」
 つぶやくタケルだが、もうどうしようもない。
 そして……。
「はぁ……はぁ……じいちゃ~ん、俺、ブレイグが復活するならなんでもするつもりだけどさぁ」
「なんじゃ?」
「なんで、じいちゃん背負って山登りしなきゃならないんだよぉ~!!!」
 今、シュウは智蔵を背負って車も通れないような山道を汗だくになりながら歩いていた。
「我慢せい。この先にワシのラボがあるんじゃ、ブレイグはそこでないと作れん」
「だったらせめて自分で歩いてよ」
「おぉ、年寄りに歩かせる気かこの鬼畜孫息子めが!あんまり文句言うようなら、新しいブレイグ作ってやるの、やめちゃおっかな~」
「あぁあぁ!なんでもない!黙って歩くよ!!」
 
 ちなみに、タケル達は工房から練習場に戻り明日の団体戦に向けて調整中だ。彩音もそっちのサポートに回ってシュウとは別行動している。
「いけっ!シフトレックス!」
「スパークグルム!!」
 仲良しファイトクラブのフィールドでは、タケルと琴音が見事なコンビネーションでターゲットを撃破していく。
「うん、いい調子ね。二人の息はピッタリだよ」
 モニターで二人の様子をチェックしながら彩音は言う。
「ふぅ、シュウのブレイグがいつ完成するかわからないからな。それまで俺と琴音の二人だけで戦うようになる。シュウ抜きでのチームプレイも磨きをかけないとな」
 ある程度ターゲットを倒し終えて、一息つく二人。
「シュウが来るまで2VS3かぁ。大丈夫かなぁ?」
「やるしかないだろ。あいつが来るまで負けるわけには行かない。じゃなきゃ全国大会にもいけないからな」
 再びターゲットをセットし、練習再開の準備をする。
「さぁ、休んでる暇はないぜ!次行くぞ」
「えぇ!」
 タケルと琴音は、再びビーダマンを撃ち始めるのだった。
「ふぃ~、づいだ~~~」
 一方のシュウは、ようやく山小屋のような所にたどり着いた。
「ふぉっふぉっふぉ!よくたどり着いたな!」
 智蔵が軽快にシュウの背中から降りる。
「疲れた~」
 シュウはドサッ!と地面に尻をつく。
「いやぁ、ごくろうじゃったごくろうじゃった!ふぉっふぉっふぉ!!」
 汗だく息絶え絶えのシュウを見下ろしながら智蔵は高らかに笑う。
「こんのじじい……」
 シュウは聞こえないように悪態をついた。
「さて、たどり着いたところで」
「早速ブレイグを作るのか!?」
 ブレイグを作るのならばと、シュウは疲れも吹っ飛ぶ想いで立ち上がった。
「ほい」
 智蔵は立ち上がったシュウに、一枚のメモ紙を渡す。
「……何これ?」
 見ると、そこにはにんじん、ジャガイモ、たまねぎ……などの食材が書かれていた。
「夕飯の食材じゃ。ふもとのスーパーにおつかいにいってきてくれ。今夜はカレーが良いのぅ」
「登って早々下山させる気かーーーーー!!!!!」
 さすがにこれは酷過ぎる……。
 しかし、智蔵は冗談抜きに、登山させたばかりのシュウに下山しておつかいする事を命じた。
 シュウは涙目になりながら、山を駆け下りる。
「ちくしょう~!!覚えてろよ~!!!」
 智蔵は愉快そうに笑いながらその背中を見送っていた。
「ふぉっふぉっふぉ!わが孫ながら、見所がある奴じゃ」
 そして……。
「た、ただいま……」
 両手に買い物袋を提げたシュウが、山小屋の扉をあけた。
 山小屋の中では、智蔵がいろいろと作業していた……と思ったら、のんきに寝転がっていた。
「おう、早かったのぅ」
 シュウの姿を確認すると、智蔵はゆっくりと起き上がる。
「な、ね、寝てたのかよ……!」
「さてと、それじゃ次は小屋の掃除を頼むかのぅ。何年も使ってなかったんで埃まみれなんじゃ。これじゃ作業ができんでの」
「そ、そんなの俺がおつかい行ってる間に自分でやればよかったじゃんか!!」
 さすがに文句を言うシュウだが、智蔵の目つきが鋭くなる。
「なんか言ったかの?」
 その目は、人質を取った誘拐犯と同等の強制力を持っていた。
「い、いえ……」
 シュウはその目には逆らえず、黙って小屋の掃除をする事にした。
「なんでこんな事まで……」
 雑巾がけをして隅から隅まで埃を綺麗にしていく。
「これが終わったら、風呂の準備じゃ。外に斧があるから薪を割ってくれ」
「へぇ~~い!」
 もう逆らえない事がわかりきっているので、シュウは文句を言わずに返事した。
 パキンッ!パキンッ!!
 外に出て、シュウは一心不乱に薪割りをする。
「はっ!とぉ!!」
 素人のシュウでは割れた薪は不恰好なものではあったが、風呂焚きに使えそうな薪は次々と積み重ねられていった。
「はぁぁ~、良い湯じゃ」
 ドラム缶風呂に入りながら、智蔵は至福のため息をつく。
「ふぅー!ふぅー!!」
 その下では、シュウが一生懸命に竹筒で火に息を吹きかけていた。
「ほれ、まだ温いぞ修司!もっと気合いれんか!」
「わ、わかってるよ!ふぅー!ふぅー!!」
「おっ、その調子じゃ。ふぉっふぉっふぉ!」
「じいちゃ~ん、いつになったらブレイグ作ってくれるんだよ。明日には試合なんだぜ!間に合うのか~?」
「心配せんでええ!それより、風呂のあとは飯じゃ。カレーくらいじゃったらお前さんでも作れるじゃろう」
「飯まで俺が作るのかよ……はぁ……」
 落胆しつつも、シュウは更に気合いを込めて息を吹きかけた。
「うわっ、っちゃちゃ!!これ!火傷させる気か!!」
 気合い入れすぎて火を燃やしすぎたようだ。
 そして、夕食。
 シュウは調理実習でやった事を思い出しながらカレーを作った。
「ガツガツガツ!まっず~!!でも腹減ったからガツガツガツ!!!」
 結果は、散々なものだったが、空腹だったのでがっついている。
「ふむ、まぁ30点といったところかのぅ」
「文句あるなら、食うなよ」
「ふむ、空腹ならば食えん事はない!」
 文句いいつつも、智蔵もがっついている。
「ちぇっ、調子いいぜ。ガツガツガツ!!まずぅ……」
 そして、あっという間に平らげた。
「ふぅ、食った食った」
「お腹いっぱいだ……」
 膨らんだ腹をさすりながら、二人は仰向けに倒れた。
「さてっと」
 しばらくすると、智蔵が起き上がった。
「おっ、やっと作業するのか?!」
「寝るか」
「おべろん!?」
 シュウはずっこけた。
「じいちゃん!!」
「お前も早く寝ろよ。明日は試合なんじゃからな」
 言って、いそいそと布団の準備をする。
「って、その試合のための作業を……」
 シュウは何か言いたげなのだが、智蔵はそれを完全無視して布団の中に入って大イビキをかきはじめた。
「がーーーー!ぐごーーーーー!!ごおおおおおお!!!」
「……」
 これは酷い。
 結局、今日一日シュウはずっと過酷な家事をやらされただけで、じいちゃんは何もしていない。
「ええいやけくそだ!俺も寝る!!」
 もうあーだこーだ言うのに疲れたのか、シュウも布団を引っ張り出して横になった。
 
 そして、翌朝。爆球町駅前。
 試合会場に向かうために、タケル、琴音、彩音の三人が集まっていた。
「結局、シュウの奴間に合わなかったね」
「まぁ、想定内だ。1回戦や2回戦くらい、俺達2人だけでも勝ちあがって見せる」
「でも、シュウ君一人で会場まで行けるかな……?」
「そういや、団体戦の会場はお台場の第三角形、『ビックリサイト』なんだよな……。昨日ちゃんと伝えたが、間違って海浜幕張にいかなきゃ良いけど……」
「事前に伝えてるんだから、大丈夫でしょ。あ、そろそろ電車来るよ。行こう」
「そだな」
 三人は改札を抜けて、ホームへ向かった。
 
 一方のシュウは……。
「ふぁ~~あ!よく寝た……ってもう朝かよ!!」
 シュウはあわてて隣で寝ている智蔵をゆすった。
「じいちゃん!じいちゃん!!」
 激しくゆすると、智蔵の目がゆっくりと開かれる。
「んあ……もう朝か」
「そうだよ、朝だよ!!試合だよ!!」
「ふぁ~~あ」
 慌てふためくシュウとは対照的に、智蔵は呑気に伸びをして大あくびした。
「あああああもう!!どうすんだよ!!結局ぜんぜんブレイグ作る作業してないじゃん!!これじゃもう間に合わねぇぇぇぇ!!!!」
 泣き叫ぶシュウだが、智蔵はまったく動じていない。
「落ち着けシュウ」
「これが落ち着いていられるか~~~!!!」
「全く、慌て者なのは父親似じゃな、間違いなく」
 言って、智蔵はゴソゴソと懐をまさぐる。
「ん?」
「おっ、あったった」
 そして、何かを取り出した。
「ほれ、お望みの品じゃ」
 そう言って、手渡したのは、紛れも無く……。
「ブ、ブレイグ……!?」
 新たに生まれ変わった、新ブレイグだった。
「そう、名付けてバスターブレイグじゃ!!」
「へっ、嘘っ!?いつの間に作ってたの!?」
 作業している素振りなんてなかったのに。
「実を言うと、ほぼ完成しとったんじゃよ~!あとはこのラボで最終調整するだけじゃったんじゃ。作業時間は5分もかからん」
「んなっ!だったら最初っから渡してくれればよかったじゃねぇか!!散々コキ使いやがって!!!」
 シュウが文句を言いはじめると、智蔵は急に真剣な顔つきになる。
「ワシが、ただ意味も無くお前さんをコキ使ったとでも思うたか?」
「え?」
「ふぉっふぉっふぉ。とりあえず、テストショットが必要じゃな……外に出て、撃ってみろ」
「あ、あぁ……」
 智蔵に言われるまま、シュウは小屋の外に出る。
 そして、バスターブレイグを構えて、一発撃ってみた。
「行くぞ、バスターブレイグ!!」
 ギシッ!ギシギシッ!!
 トリガーを押した瞬間、今までとは違う手ごたえを感じた。
「うっ、このパワーは……!」
 それでもなんとかトリガーを押し切り、ビー玉を発射する。
 バシュウウウウウウ!!!
 発射されたビー玉は、今までのブレイグとは比べ物にならないほどの勢いでブッ飛んでいった。
「な……!」
 その威力に、シュウは唖然とする。
「どうじゃ、すんごいじゃろ?このバスターブレイグは、今までのストライクブレイグとは違い。デルタコアを採用しておる」
「デルタコア?」
「ふむ。今までのトライアングルホールドは、上二本の爪が地面と水平になっておる。じゃがデルタコアは上二本爪が斜めについておるんじゃ。
それによってより強くビー玉をホールド出来る」
「斜めに……タケルのアクセルコアみたいな感じか」
 ただし、下爪はラバーではないのでドライブは出来ないようだ。
「そして新型アームは、肩とアームの付け根に特殊な素材を使っておる。
それによって、ノーマルショットの場合は今までと同じパワーアームと同じ効果を持つが、アーム自体をシメる事でアームがしなり、更なるパワーショットが撃てる」
「ホールドパーツだけじゃなく、アームでもシメ付けが出来るのか……」
 ノーマルショットではコア以外ストライクブレイグとほぼ同じ性能なのだが、シメ撃ちでの威力アップがかなり向上しているらしい。
 シメ撃ちを多用するシュウにとってはお誂えな機体と言えるだろう。
「じゃが、その分扱うビーダーへの負担が大きい。じゃからワシはお前さんにずっと試練を与えておったんじゃ」
「え、まさか、ずっとコキ使ってたのって……」
「あのくらい耐えられぬようじゃ、バスターブレイグは扱えんからの」
「そうだったのか……」
 全部計算の上だったとは、なんとなくムカつく。
 しかし、これでようやくブレイグは再びシュウの手に戻ったのだ。
「ブレイグ……」
 慈しむ様に、シュウはバスターブレイグを見つめた。
「あ、そうだ」
 シュウは懐から翼のようなパーツを取り出して、ブレイグのカウンターレバーに取り付けた。
「それは、なんじゃ?」
「あやねぇと一緒に作った強化パーツなんだ。ストライクブレイグにつけるはずだったんだけど。こいつに付けられてよかった」
「なるほど。その羽は、付けただけでは効果は無いが、シメ付ける事でカウンターレバーを広げる効果があるのか……ふむ、ワシの開発したパーツとの相性も抜群じゃな」
「あったりまえさ。ブレイグのために作ったんだから」
「そうじゃったな」
「さぁ、こうしちゃいられねぇ!早く会場に向かわねぇと!!」
 
 ズドオオオオン!!!
 その時だった、激しい爆音とともに大量のビー玉がシュウの元に襲い掛かってきた。
「なにっ!」
 咄嗟に身構えてそのビー玉を全部撃ち落す。
「だ、誰だ!!」
 ビー玉が向かってきた方へ向くシュウ。
 そこに立っていたのは……。
「見つ……けた……!」
「ベルセルク……!」
 ニタニタと笑うベルセルクだった。
「ゆうじ……今度こそ……!」
 ベルセルクがクレイジーバイパーを構えて、超連射を放つ。
「くっ!こんな奴の相手をしてる暇は無いのに!!」
 しかし、うかうかしていたらまた破壊されてしまう。
 シュウは仕方なく応戦した。
 超連射を身を翻してかわし、ブレイグを構える。
「ああ!ワシのラボが!!」
 シュウが攻撃をかわしたせいで、ベルセルクの連射が山小屋に当たり、ラボがめちゃくちゃになってしまった。
 が、今はそれを気にしている場合ではない。
「今度は壊させない!!いくぜ、バスターブレイグ!!!」
 
 ズゴオオオオオオオ!!!!
 思いっきりホルパーをシメ着け、渾身のショットを放つ。
「はああああ!!!」
 ズドドドドド!!!
 ベルセルクが超連射でそれを迎撃している。
 しかし、止まらない。
「ちぃ!!」
 たまらずベルセルクは身を翻してかわす。
「ゆううじいいいいい!!!」
 身を翻しつつの、超連射。
「くっ!」
 シュウも、一歩引いてそれを回避する。
「はああああ!!!」
 ドンッ!!
 バスターブレイグの超パワーショット。しかし、狙いがそれて、木にぶつかる。
 木から何枚か木の葉が落ちる。
「狙いが……!」
「はぁ、はぁ……!」
 そして、二人は構えたまま対峙する。
「くそっ、まともなバトルルールじゃないから。何を狙えばいいのか分からない……!」
 あの時と同じだ。ターゲットが用意されていないルールでは、相手のショットを防御する事しか出来ない。
「はああああああ!!!」
 ベルセルクが再びニタニタ笑い、連射してくる。
「くそっ!」
 シュウがそれを撃ち落していく。しかし、これではキリが無い。
「こんなとこでこんな事してる場合じゃないのに、でも、どうすりゃいいんだ?!」
 なんとか相手をまかなければ。
「シュウ!林じゃ!林の中に逃げてまくんじゃ!」
「わ、分かった!!」
 シュウは駆け出し、林の中に逃げていく。
「逃がさない!!」
 ベルセルクのその後を追っていく。
 追いながら、ベルセルクは連射していくのだが、木々に邪魔されてその攻撃は届かない。
「よっしゃ!この調子ならいける!!」
 そして、シュウは目の前にあったボロい木に向かってショットを放つ。
「こいつで決めるぜ!!」
 バーーーン!!
 その木は、シュウのショットを受けて支えを失い、ベルセルクの方へと倒れていく。
「むっ!」
 ベルセルクは咄嗟にそれをかわす。
 が、その代わりにシュウを見失ってしまった。
「ゆうじ!逃げるな!!戦え!!ゆうじいいいいい!!!ぐおおおおおおおおお!!!!」
 ベルセルクの咆哮が響き渡るのだが、シュウはそれを無視して走り続けた。
 
 山を降りて町を駆ける。
「こ、ここまで来れば大丈夫だろ……とにかく急いで駅に向かおう!待ってろよ、皆!!」
 そして、駅につくと同時にホームに電車が到着した。
「ま、間に合え~~!!!」
 滑り込むように電車に乗った。
「ふぅ、危なかったぁ。でもこれでなんとか会場にいけるぞ。ちょっと遅れるけど、バトル開始までには間に合うぜ」
 空いている席について一息つく。
「ふぉあ……駅につくまで少し寝よう……」
 小さくあくびして、シュウはうとうとと眠りについた。
 そして、何本か乗り継いで、ようやく会場の最寄り駅にたどり着いた。
「着いたー!おっしゃ、行くぜバスターブレイグ!」
 改札を出て駆け出す。
「バトルだバトルだー!!」
 意気揚々と走る。しかし、様子がおかしい。
「なんか、異様に人が少ないなぁ?」
 昨日は駅から会場まで人がごった返していたのに、今日は人がまばらだ。
 駅から走って数分、会場の前にたどり着いた。
 のだが……。
「……あれ?」
 が、そこは、昨日の大盛況とは打って変わって、誰もいなかった。
「なんで、誰もいないんだ?今日、大会があるんだよな?」
 と、そこでシュウは荷物を運んでいる係員っぽい兄さんを見つけた。
「あ、すみませ~ん!」
 お兄さんが足を止めて振り返る。
「はい、なんですか?」
「えっと、今日ってここでビーダマン大会があるはずなんですが……」
 すると、お兄さんはサラッと爆弾発言した。
「あぁ、それは昨日の個人戦だけだよ。団体戦は、お台場のビックリサイトでやるんだけど……」
「え、ビックリサイト……?」
 そう、シュウは海浜メッセに来てしまったのだ。
「な、なにいいいいいい!?」

    つづく

 次回予告

「しまったぁぁ!!会場間違えた!!!慌てて会場に向かう俺だけど、その間にもう大会はスタート!タケル達は2人だけで戦う事になってしまった!
すまねぇ!俺が来るまで頑張ってくれ!!
 次回!『急げシュウ!大接戦タワークラッシュバトル!!』
熱き魂で、ビー・ファイトォ!!」

 

 



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