大会で地味な戦術、似たり寄ったりなセッティングが流行る理由

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ミニ四駆やベイブレードの大会によく出ている人なら誰しもが感じた事があると思いますが

『上級者同士になるほど同じような改造ばかり!』
『決勝なのにバトルが地味!!』

本来、競技玩具は各々の個性が反映した愛機を持ち寄って、様々な戦術がド派手に飛び交うような遊び競技なはずです

実際、フリーバトルではそんな光景を多く見かけます
しかし、順位を決めるような大会になれば一転して似たり寄ったりなセッティングの機体による地味なバトルばかり……

正直、ベイブレードに関しては大会よりもフリーバトルで延々と遊んでた方がよっぽど楽しいと思います

お前ら!大会でそんな地味な戦術して楽しいのかよ!!
もっと派手にやろうぜ!!

と言う声を上げたくもなりますが
しかし、これはプレイヤーの心持の問題だけでなく、大会ルールの問題でもあるのです

大会は基本的に勝ち抜き戦
『一度負けてしまえばそこで終わり』となります
勝てばうれしい、負ければ悔しい……とかそういう次元ではなく『負ければバトル出来る回数そのものが大きく減ってしまう』のです
例え負けたとしても、バトル出来る回数が多ければそれだけでも楽しいし、いい経験値になります
が、回数そのものが減ってしまうと言うのは、勝利に対して敗北の損失があまりに大きいのです

加えて、ベイブレードやミニ四駆は一度機体を動かしたらそれ以降試合中一切干渉が出来ずに見守る事しか出来ません

つまり『ミスをリカバリーする手段が無い』のです
一度負ければそれで終わりな上に、ミスが致命的……となれば、地味な戦術で確実に行きたくなる気持ちも分かります
更に、ベイブレードにおいては持久防御セッティング同士のバトルは、運の干渉が少なく、シュートパワーによる純粋な実力勝負が出来ます
勝っても負けても、実力ならば納得できるでしょう
もちろん、攻撃型を実力で使いこなす猛者もたくさんいますが……

そして、ベイブレードにおいてのプレイヤーに求められる能力は基本的に『シュートパワーとシュートミスしない安定性』のみ
ミニ四駆においては『マシン製作技術』のみとなり

それゆえに、最強の機体の方向性は固定されてしまいやすいのです
プレイヤーに求められる能力が少ない以上、機体の正解も一つに収束してしまう

つまり
『似たり寄ったりな機体』『地味な戦い』を変えるためには
プレイヤーの心持ではなく、大会方式そのものが変わらなければ、ある種どうしようもないのではないかなと

とは言え、それが悪いと言うわけではなく
それならそれで『ミスが許されないシビアな緊張感』を楽しめばいいとは思いますけどね

そして、なぜフリーバトルだと個性豊かな機体で派手なバトルが多くなるのかと言えば
『敗北のデメリットが少ない』転じて『アクティブな戦術のリスクが少なくなるから』なのです
ミスのデメリットが薄いなら、好きな事や試してみたい事を全力で行えますよね
一か八かの面白バトルを何回でもプレイできるのです
これが、ベイブレードは大会よりもフリバの方が楽しいんじゃないかって思ってる理由です

大会でこれを実現するとしたら
『10回以上戦って、その勝利数で勝敗を決める』ってするのが現実的でしょうか
回数を重ねればミスによる誤差は少なくなりますから、一か八かの戦術もやりやすくなります
まぁ、互いに持久戦法同士で10回も戦ったら悪戯に試合時間が伸びるだけなので、微妙ですけど

『アクティブな戦術のリスクが少ない』と言えば爆丸は秀逸でした
クリティカル狙いでシュートして、仮にKO失敗したとしてもヒット出来れば相手爆丸を除外すると言うリターンが得られますし
シュートミスしてもそれが直接的な負けになるわけじゃない
多少のミスが決定的な負けに繋がらず、リカバリーの機会が多いからこそ、積極的に激しいバトルが出来るわけですね
そしてだからこそ、実力もつく

 




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