フリックスヒストリー アクティブバトルが出来た理由 後編

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前編

・真のフリックスバトル完成に向けて
 
2014年春。このころには事務所を辞めており、いろんなしがらみから解放されたので
より自由にフリックスを理想の競技へと発展させるためにルールの改善をしようと努力します 
 
 
・ターン順による運要素の排除

ここをなんとかするためにまず考えたのは、いっそすべてリアルタイム性にして、スティックで操作するというもの
本来ターン制の競技をリアルタイム化したと言う意味で、ファイファンの『アクティブタイムバトル』からとって『フリックスアクティブバトル』と名付けました
実際にほうじ茶さんとテストプレイしたものの、劣化操作式クラッシュギアにしかなりませんでした
  
次に考えたのがガチ爆のように同時シュートさせる事
しかし、シュートエリアとバトルエリアがはっきり分かれている爆丸と違い、その境界が無いフリックスではすべてのターンを同時にこなすのは不可能
 
そこで、同時ターン→自分ターン→相手ターン→同時ターン→相手ターン→自分ターン→同時ターン……と、同時ターンと個別ターンを交互に行うと言う方法
しかし、これはさすがにややこしすぎる
 
 
しかし『試合中に同時ターンと個別ターンの両方を取り入れる』と言うアイディアから発展して
『最初のターンだけ同時シュートをし、そのシュートの結果によって個別ターンの順番を決める』と言うアクティブシュートの原型が出来ました
 
 
・場外以外の決着方法
 
ターンの問題点は解消できたものの、それ以上に難航したのが、場外以外の勝利方法
従来のようにただぶつけるだけでは簡単すぎるし、毎ターン確実にHPを減らしあうだけではただのタイムリミットにしかならない
 
そこで考えたのが、倒す事自体は簡単だが、当てるのが難しいターゲットを分身としてそれぞれフィールドに置いて、それを倒してもダメージが入る。と言うもの
 
仮に単三電池をターゲットにして好きな位置に置き、倒せたら1ダメージ入る……と言うものや
 
フィールドの真ん中にカードを貼り付けて、その上にシュートした機体のシャーシリア面が乗っかったらダメージを与えられる……と言うものなどなど
 
さまざまな試行錯誤をしましたが、良いものが見つかりませんでした
 
 
そしてこの時点でぴぃさんがフリックスに飽きるw
 
 
・玩具会が活発化し、操作式でミニ四駆やクラッシュギアで遊ぶようになる
 
フリックスはいったん休止して、操作式のミニ四駆やクラッシュギアで遊ぶ玩具会に力を入れて、多くの知り合いが出来ました
 
 
・12月19日、あるツイートで全てが動き出す
 
このツイートが始まりでした
 

 
 
これによって、玩具会で知り合ったFダグさんがまず反応
芋づる式にいろんな人がフリッカーとして名乗りを上げてくれました
 
地道に続けてきたことによって、潜在的にフリックスが知られていたと言うのが嬉しかったです
 
 
・フリッカーが増える以上、一刻も早く競技も完成させなければ
 
いくらフリッカーやフリックスが増えても、競技がただのおはじきのままではすぐに飽きられてしまう
最初のうちは『自分で作れる』と言う所に反応していろんな機体が生まれるだろうけど、競技に多様性がないままではすぐにネタが尽きてしまう事は明らかです
競技玩具である以上、『競技に勝つために』作られなければ意味が無く、勝つ方法に多様性がなければ絶対に後が続きません
 
 
・帰省中の新幹線の中で必死に考える
 
帰省のための新幹線の中で、ずっと多様性を持たすために考えていました
まず、当たったら即死になるトラップをフィールドに用意する
フィールドトラップとするか、それともフリッカーの持ち者として自由に置けるかは悩みましたが、とりあえずフリッカーの持ち物として、自由に置けるように設定
しかしそうなると、『最後にシュートする人が四面楚歌になる』と言う問題点が発生
全ての機体が当たれば即死の上に自由な場所に置けると言うのは、あまりにも凶悪過ぎました……
 
 
・12月下旬実家でひらめく
 
ムロ君との製作会を開く前夜、唐突にひらめきます
『シュートした機体はトラップに当たっても死なないようにすればいい』と言うひらめき
そうすれば『シュートしてトラップを弾き飛ばして敵機にぶつける』と言う攻撃方法も生まれます
となると、積極的に攻撃する武器と言う意味ではトラップと言うよりも爆弾に近いんじゃないか?
そして、目に見える位置に設置して、自由に移動させられると言う意味では『機雷(マイン)』なんじゃないか?
と言う事で、トラップ→爆弾→フリップマインと名前を変えました
 
最初マインは単三電池と考えてましたが、ムロ君のアイディアでフリスクケースを使う事に決定
 
 
・設置するタイミング
 
最初は、『それぞれの最初の個別ターン後に設置する』と言うルールでテストしました
しかし、それだと『相手に利用されない=自分も利用できない』位置に置く事になるので、マインを活かす事が出来ません
 
 
・そして大晦日の夜
 
寝る前に『シュートした機体がぶつかっても平気なら、最初のアクティブシュートの前に設置すればいいじゃん』と閃く
 
これでアクティブバトルタイプAが完成しました!
 
 
・年明けの光が丘玩具会にて
 
アクティブバトルタイプAは大好評!
軽量級の機体でも重量級を倒せる!
 
……しかし、まだ何かが足りない
 
そこで思い当たる
このルールはあくまで『軽量級でも重量級を倒せる』と言うだけであり『軽量級であるメリット』がまるでなかった
そう、あくまで『決着がつけやすくなった』と言うだけで、必要な能力は『相手を大きく弾き飛ばす事のみ』と言う競技性からは脱却できておらず
肝心の『多様性』は何も変わってなかったのです
 
 
・ルールの複雑化とのジレンマ
 
『マインを敵機にぶつける』と言う行為と『敵機を場外させる』と言う行為に必要な能力は大して変わらない
なら、『シュートして敵機とマイン両方にぶつかる』と言う行為も追加すれば、必要な能力は変わる
そして、そうなるとマインヒットにおける得点は場外よりも少なくなければならない……
 
そう考え、HPを3に設定
マインヒットによるダメージを1にして、仕切り直しを無しに
そしてフリップアウトはマインヒットよりも大きいダメージを与えられると言う意味で2ダメージ。倒しきれなければ仕切り直し
自滅に関しては、これで大ダメージ入るとなんか白けるので、マインヒットと同じ1ダメージにしてチャンスを増やしました
 
これがアクティブバトルタイプB。今の主流競技です
 
しかし、そうなると高い競技性と引き換えにどうしてもルールが複雑化してしまう……
 
そこに関しては非常に迷いましたが
テストに参加してくれたフリッカーの皆さまが『こっちの方が面白い』と言ってくださったので、こちらを主流競技として採用し、今に至ります
 
 
そこからも小改良は続けましたが、だいたいそんな感じですw
 
 

 

 




 

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