接着剤もパテもいらない!? 新製法『ミルフィーユビルド』

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フリックスに限らず、様々な造形工作で必須となるのが接着剤や充填剤(パテやプラリペア)
ですが、パテやプラリペアは扱いが難しく、工作初心者には敷居が高いと言う印象がありますし
パテはコスパが悪く、プラリペアもコスパは良いものの初期費用が非常に高いので金銭的に厳しいです

それに対して、プラ板やボルトはコスパが良く、東急ハ〇ズなどで安価で手に入ります

と言うわけで、今回は接着剤等を一切使わず
プラ板加工とボルトとナットだけで作るフリックスの製法『ミキシングビルド』を紹介します
 
 
1.まず、完成予定の上から見たシルエットを想定してプラ板を切り出します
 
IMG_7880 
 
これが機体のベースとなるので、慎重に形状を考えましょう
 
2.ケースに2か所以上2㎜穴をあけ、切り出したプラ板の同じヶ所にも穴を開けましょう
 
 IMG_7883
 
画像では、接続強度を考えて3ヶ所開けていますが、2ヶ所でも大丈夫です
 
3.ボルトとナットで接続しましょう
 
IMG_7884 
 
これで、ベースボディの完成です
が、これだと薄っぺらいし、軽いので厚みを持たせます
 
4.ケースからはみ出している部分と同じ形状の部位をプラ板から切り出します
 
IMG_7881 IMG_7882 
 
1mmプラ板を使っている場合は、8個~9個切り出します
 
5.ベースボディのはみ出している部位に穴をあけ、切り出したプラ板の同じ個所にも穴を開けます
 
IMG_7885 
 
穴がズレていると上手く接続できません
 
6.重ねて、ネジを通します
 
IMG_7886 
 
これで、一つのパーツが完成です
 
7.ベースボディに接続し、ナットで止めます
 
IMG_7887
IMG_7888 

 
これで完成!それっぽい機体の出来上がりです
プラ板とボルトナットだけでもそこそこ重量が出せます
画像の機体は33gでゴマフアザラシと同じくらい
 
 
多少根気は必要ですが、製作時間は大体4時間くらいです
切り出すパーツの形状は多少ズレてても接続さえできればそこまで気になりません
 
 
この製法のメリットは
 
何と言っても安い
材料費はケース代を除いて、プラ板の量的に100円掛かってないくらいです
ネジとナットも9個ずつで、微々たるものです
ちなみに、東急ハ〇ズで買える1mmのABS板の重さは88g

そして、頑丈
接着剤やパテは衝撃に弱く、砕けたり剥がれたりしてしまうのですが
この製法はすべてがABSの塊なので、非常に頑丈です。プラリペア以上の強度を誇ります
 
修理のしやすさ
仮に壊れてしまったとしても、ボルトを外せばすぐにバラす事が出来るので、壊れた部分だけをまたプラ板切り出して交換すれば元通りです
 
カスタムのしやすさ
複数のプラ板をネジで止めているだけと言う事は、その中の一枚を敢えて違う形状にしてみたり
一点止めにして変形できるようにしたり……など、いくらでも形状を変えられます
ケースへもネジ止めしているだけなので、外してしまえばケースを使いまわす事が出来ます
 
  
逆にデメリットは
 
根気が必要
何枚も何枚も同じ形状のプラ板を切り出すのは作業量以上に精神的に疲れます
適度に休憩をはさみながら行うのが良いでしょう
 
横から見た時の形状の自由度が低い
上から見た時のシルエットは自由な形に出来ますが
横から見た時のシルエットはなかなか自由が効きません
重ねる板を徐々に形を変える事でシルエットを変える事も可能ですが……かなり根気と技術力が必要になります 
 
 
総合すると
実用の愛機にするには、拘りのあるかっこいい形状にしたり、高性能にしたり、ギミックを詰め込むのが難しい
代わりに、安価で頑丈な機体が作れる
 
と言う事で、初心者へのレンタル機に向いてる機体が出来ます 
 
 
 
布教の際にぜひ試してみてください!




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