弾突バトル!フリックス・アレイ FICS 第55話「ダントツウィナーズ誕生!」

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第55話「ダントツウィナーズ誕生!」

 

 FICS日本代表決定戦。
 Aブロックはバンが辛くも勝利し、代表に選ばれた。
 続いてはBブロック、リサの戦いだ。

『さぁ、FICS日本代表決定戦!段田バン君に続いて日本代表に選ばれるのは誰なのか!?
Bブロック決勝は遠山リサ君VS鷺沢操君!!』

 リサと操が対峙する。
「遠山リサ。元スクールトップのフリッカーでありGFC準優勝者。一度手合わせしたいと思っていた」
「私も、流浪の辻斬りフリッカーの噂は知ってたし、その強さもこの目で見た。ここで戦えて嬉しいよ」
「それは光栄だ」

 そして、二人ともバトルの準備をする。

『ルールはAブロックと同様の上級アクティブバトル!そんじゃ行くぜ、3.2.1.アクティブシュート!!』

「いけっ、プロミネンスウェイバー!」
「カラミティデスガラン!!」

 バシュッ!!
 ウェイバーを狙ったデスガランだが、それを読んだリサは微妙に軌道をズラして回避。
 そのままリサが先手を取った。

『先手はリサ君だ!しかし、敵機もマインも遠い位置にある!まずはビートヒットで着実に攻めるか!?』

「ウェイバー!!」
 リサはウェイバーをスピンシュートする。
 ッパーーーーン!
 デスガランのサイドへウェイバーのサイドをぶつけ、バネの反発で跳ねて軌道を変えてマインヒットを決めた。

『おおっとお見事!お得意の反射シュートでマインヒットを決めました!操君、残り12だ!』
 しかもマインを遠くへ弾いたので次のターン反撃マインは喰らいづらい。

「この程度は朝飯前というわけか。ならば!」

 ドンッ!!
 操は強シュートでフリップアウトを狙うも受け流されてしまい衝撃が上手く伝わらない。

『ビートヒット!リサ君、巧みにダメージを抑えた!残りHP14!』
「くっ!」

 リサのターン。
 先程と同様にバウンドでマインヒットを決めようとする。
 ガッ!ピシッ!
 しかし、デスガランにヒットした瞬間、リサは想定と違う手応えに違和感を覚えた。
 何か、亀裂のような音が……。
「っ!」
 そのせいなのか、ウェイバーの勢いは足りずマインに届く前に停止した。

『おおっとどうしたんだ!?リサ君、珍しくマインヒット失敗だ!しかしビートヒットでダメージは発生!残りHP11!』

「……!」
 リサの感じた違和感は操も感じていたようで、顔を少し歪めている。しかし一息ついてデスガランを見据えた。
「すまんな、デスガラン。お前の痛み、僥倖として使わせてもらう!」
 操は覚悟を決めた表情でシュート。
 なんなくマインヒットする。

『さぁ、操君も追いついたぞ!これでお互い残り11!激しい戦いだ!!』

 それから、お互いにビートヒットの殴り合いが続く。
 バシュッ!ビシッ!!
 マインヒットが決まりそうで決まらないもどかしいターンを数回繰り返し、お互い残りHP7まで削った所でリサのターン。

「今度こそ!」
 バシュッ!!
 このまま小競り合いが続いてはいざという時の火力で劣る自分が不利になると察したリサはどうにか状況打破するために強めのシュートでデスガランを狙う。
 その時。

 バキンッ!
 デスガランにヒットした瞬間、デスガランのボディの一部が欠けて場外へ。そのせいで完全にバランスを崩したウェイバーも場外してしまった。

『なんとなんと!ウェイバーの攻撃でデスガランのボディが破損!しかしウェイバーも場外したため自滅扱い!これでHPでは操君が優位に立ったが、機体の破損が今後の展開にどう影響するのか!?』

「お前の武器は精密なシュート。だが、精密過ぎる故に想定外の不確定要素には弱い。今のデスガランは、この俺ですら予測不可能だ」
「そんな状態で戦って、大丈夫なの……?」
「なに、気にするな。病み上がりで少々無理をさせすぎただけだ。それよりも、デスガランは勝利を望んでいる」
「っ!」
 操の並々ならぬ覚悟にリサは気を引き締めた。

 そして、仕切り直しアクティブ。
『3.2.1.アクティブシュート!!』

「はああああ!!!」
 操はスピンシュートで攻撃範囲を広げつつ、デスガランの不安定さをさらに不安定にしてウェイバーにぶつける。
 バーーーン!!
 それによって、ウェイバーのバネギミックの勢いも相まって2機同時に場外。

『おおっと!これはお互いに2ダメージだ!』
 操HP5 リサHP3。

『3.2.1.アクティブシュート!!』
 バーーーーン!!
 またも同じように同時場外。

 操HP3 リサHP1。

『さぁ、2回連続で同時自滅!しかし通常と違って上級はお互いにダメージを受けてしまう!このままでは操君が圧倒的に有利!リサ君はこの状況を覆せるのか!?』

「あの動き、捉えきれない……!」
 ぶつかる度に破損し重心の変化するデスガランの掴み所のなさにどうする事も出来ず、リサは歯噛みする。
「万策尽きたか。悪いが、段田バンと共に世界に行くのは俺だ」
「っ!」
 その言葉にリサはハッとした。
(バン……!)
 チラッと観戦席を見る。

「こらー!リサ何やってんだ!!しっかりしろーー!!」

 この歓声の中でハッキリと聞こえるわけがない。それでも、リサの耳に彼の声は届いたような気がした。

「私は……!」

 再びアクティブシュートを構える。

『3.2.1.アクティブシュート!』

「これでトドメだ!カラミティデスガラン!!」
 ガッ!
 先程と同じようにスピンでぶつかり、同時自滅しようとする。
 しかし、弾かれる二体の勢いが先程よりも弱い。
「っ、勢いが……ギミックが発動していない!?」
 ぶつかったにも関わらず、プロミネンスウェイバーのバネギミックが発動せずそのせいで勢いが足りずにデスガランとウェイバーは静止。
 しかし、パワーで優っていたデスガランの方がウェイバーよりも進んでいた。
「どちらにしてもここで先手を取れば俺の勝ち!」
「私はっ、バンと一緒に、戦いたいの!!」

 パンッ!
 時間差でプロミネンスウェイバーのギミックが発動。その反動で向きがズレ、ウェイバーのシュートポイントが若干前に出た。

「なに!?」

『おおっとこれは奇跡か!?時間差で発動したギミックによって先手はリサ君だ!!』

 ウェイバーとデスガランの距離は近い。これならマインヒットは難なく可能。

「いけっ!」
 バシュッ!バチンッ!!

『危なげなくマインヒット!これによってカラミティデスガラン撃沈!最後の最後でリサ君の逆転勝利だ!!!』

「……よく頑張ったな。カラミティデスガラン」
 ボロボロになった愛機を手に取り、慈しむ。
「見事だ、遠山リサ。やはり俺はあいつとは、並び立つよりも対峙する方が性に合っている」
「操、君……」

「リサーー!!!」
 勝利を決めたリサへバンが駆け寄ってきた。
「バン」
「やったな、リサ!これで一緒に戦えるぜ!」
「うん!」
 嬉しそうに話す二人を見て、操はどこかスッキリとした顔になったその場を去ろうと踵を返す。
「操!お前も凄かったぜ!今度は俺とやろうぜ!!」
 操の背中へバンが声をかけると、操は片手を上げて歩いて行った。

 ……。
 ………。
 そして、次はCブロックだ。

 勝ち上がったザキと琴井トオルがフィールドを挟んで対峙する。

『さぁ、世界を賭けた最後のひと枠を争うのはブラックホールの如く数多のフリッカーを闇へ飲み込んできた最強のフリッカー、伊江羅ザキ君とおぼっちゃまにも五分の魂!琴井コンツェルンの御曹司、琴井トオル君だ!全く毛色の違う二人のフリッカーは、どのような激突になるのか!?』

「琴井コンツェルンのボンボンか。よくここまで勝ち上がってこられたな」
「ふふん、僕のフリックスは有名デザイナーの設計した完璧な機体!僕だって、高級トレーニングジムで特訓してきたんだ!悪いけど、勝つのは僕さ!」
「けっ、フリックスバトルを舐めるなよ」

 二人が機体をセットし、構える。

『ルールは上級アクティブバトル!それでは早速始めるぞぉ!3.2.1.アクティブシュート!!』

「いけ、シールドセイバー!!」
「一撃で決めろ!ダークホールディメンション!!」

 ザキの猛烈なスピンシュート。

 バチイイイイイン!!!!

 接触した瞬間、シールドセイバーは凄まじい衝撃で弾かれてトオルの方へ吹っ飛んだ。

「う、うわあああああ!!!」
 その勢いには反応出来ず……。

 ゴッ!
 シールドセイバーはトオルの腹部に直撃。
 特殊光学アーマーのおかげで怪我はないが、それなりの衝撃を受けてトオルは顔を顰めた。

『な……!』
 あまりの一方的な展開に会場が静まり返る。

『い、い、一撃〜〜!!!ザキくん、最初のアクティブシュートで本体ダイレクトヒットを決めてトオル君のシールドセイバーを一撃KO!!!
まさかまさかの超短期決着だぁぁぁ!!!』

「そ、そんな、この僕が1発で負けるなんて」
 呆然とするトオルだが、ザキも何故か悔しげな顔をしていた。
「ちっ、俺がこのザマとはな」
「え?」
 よく見ると、ダークネスディバウアのボディが若干穴の上にかぶっていた。

『なんとなんと!ダークネスディバウアもフリップホールに落ちて自滅していた!無傷の完勝ならず!!とは言え、上級アクティブはお互いにダメージを受けるのでザキくんの勝利には違いないぞ!』

「本来ならこれは無効だ。ちっ、もう一度やるぞ」
 この結果に納得できないのか、ザキは再びアクティブシュートからやり直そうとする。
 しかし、トオルは首を振った。
「いや、上級アクティブはフリッカーの実力を正確に反映するルールなんだ。この勝負は僕の負けさ。一矢報いたのもシールドセイバーのおかげなんだ」
 トオルは素直に負けを認めるとステージを降りていった。

『さぁ、これで3人全ての日本代表選手が決定したぞ!!
改めて名前を呼ぶから壇上に上がってくれ!
段田バンくん!』

「おっしゃぁ!」

『遠山リサくん!そして、伊江羅ザキくん!!』

 バン、リサ、ザキの3人が並び立つ。

「へへ、やっぱこの3人になったか」
「けっ、足引っ張るなよ」
「お前こそ!」
「2人とも、喧嘩は後にしよ」

『この3名は日本代表チーム【ダントツウィナーズ】として世界の強豪達と戦う事になる!全国のフリッカーたち、応援よろしく頼むぜ!!』

 会場は大きな歓声に包まれて筒がなく日本代表チームプレイ選抜戦は終了した。

 その様子を観戦席から見下ろす3人の少年達。
「やはり勝ち上がったか。伊江羅ザキ。あの時の決着をつけるぞ」
 それは、かつてザキが戦ったユーロフリッカー騎士団だった。

 ……。
 ………。

 そして、同じ頃日本だけでなく世界中のありとあらゆる国々でも代表選手が決定していた。
 これからどんな激しい戦いがダントツウィナーズを待ち受けているのだろうか……?

 

   つづく

 

 

CM

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