爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP編最大のライバルであるアイゼンヴォルフの使用するマシン、ベルクカイザー
コックピットを真ん中ではなく片側に配しており、これまでのミニ四駆には無い左右非対称のボディ形状をしています
それ故にバランスが悪いように見えて世界グランプリでは不利な形状なのでは無いか?と最初は疑問に思われていました
しかし、左右非対称なマシンと鏡写しの仲間マシンが2台並列で走れば、それは左右対称な形状となり
それを活かしたチーム必殺『ツヴァイフリューゲル』が前提の形状だと言う事が発覚しました
確かに、チーム戦である世界グランプリで単体ではなくチーム単位での合体技を搭載すると言うのは理に適っています
でも劇中描写では、アイゼンヴォルフは必殺技頼りのチームというわけではなく
ツヴァイフリューゲルを使用しない試合も多々あります
ベルクカイザーを単体として見た場合、左右非対称なのはデメリットでしかなく、それを高いテクニックと高性能な内部メカで補っているのでしょうか?
ツヴァイフリューゲルは確かに強力とはいえ、別に毎回使用するわけでは無いもののためにわざわざそんなデメリットを抱え続ける必要はあるのでしょうか?
そんな疑問を抱いたため、ベルクカイザーの単体運用性能を考察してみました
○ベルクカイザーは高速型マシン
ドリームチャンスレースにて、ベルクカイザーは直線重視の高速型マシンという事が語られました
確かに直線的で剛性の高そうなボディはトライダガーXを彷彿とさせて、高速型マシンと言うのは理に適っています
しかし、左右非対称では直進性が悪いでは?と言う気がしてきます
直進性を上げるならばやはり左右対称の方が……とも思うのですが
そもそも、ミニ四駆のシャーシ自体が非対称なのです
この頃はMSシャーシなんてありませんから、ミニ四駆のシャーシは例外なく非対称です
つまり、非対称なシャーシに左右対称なボディを乗せた場合、結果として左右非対称な重心のマシンとなってしまうのです
しかし、非対称なシャーシに合わせてボディを非対称にして偏りを相殺してしまえば、結果として左右対称な重心となり高い直進性を発揮するのではないでしょうか
そして、真ん中にコックピットがないためモーターに直接風を送り込む大胆なインテークを配する事も可能です
高速走行によって熱くなるモーターを冷やす対策も万全
○左右非対称のメリット
左右非対称である事にもメリットはあります
それは『単体のコーナーに強くなる』
無印第36話で烈が行ったスタッガーと言うセッティングがまさにそうですね
単体のコーナーしかないと分かっていれば反対側のコーナー対策をする必要はなく、左右非対称の方が良いのです
とは言え、世界グランプリはオーバルコースばかりではなく様々なコースが存在します
なので片側のコーナー重視してしまうのはリスクが大きいのでは?
しかし、実際世界グランプリは周回コースを採用する試合が多く
周回コースの場合、S字コーナーが存在したとしても、どうしても左右どちらかのコーナーに偏ります
スピンコブラのサイドウィングように可変式にしてどちらのコーナーにも対応させるのも手ですが
可動パーツはどうしても重量が増えてしまいますし、強度が落ちて故障のリスクが跳ね上がるので高速マシンのベルクカイザーには不向きです
となれば、最初から片側だけのコーナーに重点を置いた方が効率的なのです
これはベルクカイザーの投入が大会中盤で、ある程度の傾向を把握したからこその思い切った判断なのかもしれません
周回コースは右回りになる事が多いので、実はベルクカイザーLの方が有利なのですが
それを実力で劣るアドルフに使わせて、ヘスラーを両刀使いにして作戦に合わせてどちらに対応させると言うのは理に適っています
つまり、ベルクカイザーは『チームメンバーが同時に走るオンロードの周回コースが多い』と言う世界グランプリの傾向を分析して、徹底的にメタったマシンだったのでしょう