前半の集大成!土屋組のフルカウルレーサーが勢揃いしての大イベント前後編!
これからはフルカウルがグッと増えるぞ
ついに土屋博士の夢であるセイバーの市販化!
セイバー600の発売
600は『シックスダブルオー』が正式だが、言いづらいので『ろっぴゃく』と呼称され、『セイロク』と言う略称が定着するので以降訂正される事はありません
そしてセイロクによる恩恵を最も受けたのがアバンテまこと君こと、こひろまこと君
レーサーミニ四駆はレツゴにおいてどうしても一段低い扱いを受けてしまうのですが
このおかげでまこともフルカウルレーサーとしてメインキャラの仲間入り
それだけでなく
「土屋博士の作ったワンオフ機ではなく市販マシンで戦う一般フルカウルレーサーの代表格」
と言う、他のメインキャラにはない明確な立ち位置を獲得します
あと何気にワイルドホームランも初登場
ミニ四駆の知識がないジュンの勘違いで作られマシンではあるものの
ただのギャグにせず、後々の回に活躍の場が用意されてるのが面白い
会場で顔見知り達と邂逅
メインキャラ達の中には面識のないものや関わりが薄いものもいるのですが
ここで一堂に介する事で後々のための関係性を作っておくと言うのは物語制作の上では大事
特に、ジュン、二郎丸、彦左(&チアガール二人)を一緒に応援させると言うのは地味に良いんですよね
地味にいいと言えば
彦左がジュンに話しかけるシーンの後ろ
背景は一枚絵で動きはないのですが
彦左と一緒に来たチアガール二人が楽しげに談笑してる様子が描かれてるのが個人的にめっちゃ好きです
そりゃ、まだ業務が本格的に始まってない段階で同僚二人で並んでたら談笑くらいすると言うものです
別に真顔で並んで立たせても殆どの視聴者は何も気にしないとこではありますが
こう言う細かい描写に
「モブも含めてキャラが生きている」
と感じるんですよね
レツゴはこう言うところで作品世界と現実感を繋げるのが上手いですね
ブラックセイバー軍団
原作にも出てきたブラックセイバー軍団ですが
アニメだと一人一人ちゃんとキャラ設定作って一貫させてます
あと、セイロクが発売された事によって
黒沢がブラックセイバーを複製出来た事の説得力が増しているのも良いですね
黒沢の超技術なら自力でセイバーのボディを複製出来ても不思議じゃないですが
個人的には「セイロクをベースにブラックセイバーに改造した」の方が説得力あるかなと
秀逸なレース描写
スプリングレースは、土屋組の個性豊かなマシン達が同時に競うので
めちゃくちゃレース描写が面白いのです!
レツゴのレース描写の凄いところって
群像劇なんだけど、ただバラバラの群像劇ってわけじゃなく
「全員同じコースを走ってる」ってのがミソなんですよね
だからグループが分かれたとしても
トップグループが走ったセクションを、時間を空けてセカンドグループが同じように走る
そして、セカンドグループがトップグループに追いついたり、入れ替わったり
それらを一台一台全く違うマシンの特性を活かして説得力のある描写でそれを表現しないといけない
そして今回のレースはバッテリー交換の回数も制限されてる……
めちゃめちゃタイムテーブルの管理が難しいんですよ!
今回の話をザッとまとめると
まずトライダガーXが序盤一抜け
スピンアックスが続く
ソニックマグナムはモブ集団と一緒に少し出遅れ、さらにそのモブを押し退けてブラックセイバー軍団が妨害に来る
ブラックセイバーにやられそうになるマグナムをまことのセイロクが助けて身代わりになってリタイア
でもこのゴタゴタでトップグループとさらに差がつき、トライダガーとスピンアックスの一騎打ちの様相
セクションはストレートとコーナーが複合する構成
性能違いがはっきりしてる二台の攻防は分かりやすく熱い!
トライダガーが直線で引き離し、スピンアックスがコーナーで詰める!
そして連続コーナーを利用してサンダードリフトを駆使して逆転!
一方のセカンドグループは
ブラックセイバー軍団よりも前に出たソニックが華麗なコーナリングでジリジリとトップグループに迫る
しかし豪はブラックセイバー軍団に阻まれてなかなか抜けられない
しかも、苦手な連続コーナー
絶体絶命かと思いきや、なんとマグナムがコーナーでブラックセイバーをかわす!
軽量で空気抵抗が低いから、コーナーの立ち上がり加速が高い
マグナムセイバーを「ただストレートが得意でコーナーが苦手なもの」と言う設定の固定観念だけではこの描写は出来ません
「軽量で空気抵抗が低いから加速力が高い、と言う事はコーナーでも上手く抜ければ重いブラックセイバーより立ち上がり加速で勝るよね?」
と言う、設定以上に物理的なロジックがしっかりしてるからこそできる描写です
更に場面が変わって
トップのスピンアックスとトライダガーは、下り坂からの急なヘアピンコーナーに突入!
コーナー重視のスピンアックスはここで決定的な差を付けようとするが……
ここ、スピンアックスが若干遠心力に負けそうになりながらクリアする、って言うのが良いんですよね
コーナーマシンだけどスピンアックスは旋回性を高めて素早くコーナーを駆け抜けるマシンだから安定性自体はそこまで高くないんですよね(戦闘機がわざと空力バランス崩して運動性を高めてるみたいな感じ)
それに対してトライダガーXは代表技である壁走りを披露
壁が高く、一方向のコーナーならこの技が強い
遠心力がそのままグリップ力に変わり、壁を登り切ったところから急降下する事で加速してスピンアックスを抜き去ります
続くソニックは華麗に安定してヘアピンをクリア
その後にはマグナムセイバーとブラックセイバー
下り坂なのでマグナムよりも重いブラックセイバーの方が加速が乗るので、ストレートにも関わらずブラックセイバーが後ろからマグナムへ迫る……!
しかし、勢いよく迫った風圧で軽量なマグナムが浮き上がり、ヘアピンコーナーのフェンスに沿って片輪壁走りで回避
勢い余ったブラックセイバーは壁にぶつかって緊急ピットイン!
ブラックセイバー軍団が黒沢に変わってトップグループへ向かっていきます
次のセクションは急勾配のダラダラ坂
このタイミングでレーサー達が一斉にピットイン
そして、ブラックセイバー軍団はピットインせずにそのままスルーしてトップへ躍り出る!
ここが上手い
普通、バトル装備をしたブラックセイバー軍団はまともにやったらトライダガーやスピンアックスには追いつけない
けど、ブラックセイバー軍団は黒沢を勝たせるための捨て駒なので最後まで走る必要がない
だからピットをスルーして一瞬でも良いからトップグループよりも前に出る事が出来る
そして前に出てしまえば妨害が可能
こういうのがあるから、どれだけ差が付いていても他レーサーが追いついて競り合いをするチャンスが生まれて
レースが一方的なものではなくなるんですよね
とまぁ、こんな感じでザッと書き殴ってみましたが
こんな複雑な競技描写が出来る脚本家はガチで化け物ですよ……!
頭こんがらがるわ!!
しかもただ複雑なだけじゃなく「リアルに存在する理論を駆使して最低限の説得力のある解説をしながら」ですからね
更に、ガチガチに理屈っぽくなりすぎないように
ファイターは実況で
「燃える弾丸マグナムセイバー」
「コーナーの魔術師、風切る白い矢」
「コーナーの軽業師」
「轟く爆風トライダガーX」
「黒い魔王」
と言ったエンタメ的に分かりやすい二つ名を付けて、盛り上げてくれる……
隙がねぇ……!
